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スタジオの空間演出について

創作活動において機材も大事だけど、インテリアや照明など空間そのものを作り込む事で意欲も増すし、多少作品への影響もあるとは思う。
ミュージシャンの方々は広くてデザイン性に富んだスタジオを所有している方も多いが、僕自身も自分なりに拘ってスタジオを作り上げたのでいくつか紹介していこうと思う。

テーマは「日常との断絶」「自然と人工物の融合」

馬鹿でかい絵とメカゴジラと植物、右下のは息子と作ったモンスター

僕の作品を聴いて頂いている人は感じているかも知れないが、「日常に溶け込む」「気持ちよく聴き流せる」というような音楽性ではない。
むしろ街でヘッドホンで聴いていてもその異質性に飲まれて、見ている街並みの捉え方が変わるようなものや、聴いている自分が強く感じられるもの、共感ではなく享受のような体験を味わえるものを目指している。

生活の大半は社会性や論理性、温和で受容性のある人間でいる自分にとって創作活動の場はそれとは異なる感性を高められる場にしたかった。
そこで2021年末の引越しを機に作り上げたのが、自宅スタジオの空間演出である。

テーマは「日常との断絶」「自然と人工物の融合」。
生活空間とは全く異なるテイストで、足を踏み入れた瞬間にそれを感じられるようにしたかったし、大好きな植物やアートに囲まれてそこから刺激を受けて曲作りができる場を目指した。
特に拘った点について、具体的なプロダクトも紹介しつつ詳細を書く。

照明

空間演出にとって大切なものだけど、生活空間と一体化していると不自由な点も出てきてなかなか拘りきれないもの。僕は蛍光灯の明かりが好きではなくて、出来れば薄暗い環境で暮らしたい。昔は天井全体を布で覆っていたりしたんだけど、宗教施設みたいだって言われてたし、暗いと食事が旨く見えなかったり細かい作業がしづらいなんて事もあった。
やっとそのような生活空間とは分けて作り上げられるので、照明を色々探してやっと気に入ったものにたどり着けた。

後藤照明ビエネッタ

間接照明よりも無骨でプロダクトとして秀でたものを求めていて出会ったのが「後藤照明」。クラシカルでレトロな照明を作っている墨田区の会社なんだけど、そのミニマムな美しさに惚れ込んだ。
実物を見て購入したいと思い、人形町のsurouに行き色々相談させて頂き購入に至った。surouには素敵な照明が沢山あるので本当にオススメ。
電球はレトロだけどLEDで耐久性もあるこのタイプにした。
2畳くらいのトイレにちょうどいいぐらいの光量なんだけど、楽器もある程度光るし僕にはちょうどいい。
日が昇る前から音楽を作り始める生活をしている中で照明が暗いのは丁度良くて、寝室から部屋に来て極端な刺激を受けずにシームレスに活動を始めることができる。
唯一問題なのが、夕方以降に動画を撮る時に映りが悪いこと。解決策としてこれまたレトロなフロアランプを買ったんだけど、結局眩しくてブラックライトの電球に交換してしまった。

香り

リビングはベタだけどshiroのサボンを使っている。これは本当万人受けするいい香り。スタジオはもう少しキリッとしたかったし、それこそ足を踏み入れた瞬間に別空間であることを演出したかったので色々探してこの2つを使っている。

APOTHIA PLUSH

一つ目はAPOTHIAのPLUSH。ラグジュアリーなホテルのイメージとのことだけど、マンダリンやグレープフルーツの香りで心地よく眠気を覚ましてくれる。いいお値段するんだけど、1年以上保つしコスパも悪くない。
Journal Standardでひたすらこのシリーズの香りを悩んで店員さんにもちょっと呆れられながら購入した。

AOMORI HIBA DEEP OIL WOOD

もう一つがこれ。ヒバのチップにオイルが染み込んでいるやつ。森にいるような自然の香りが素晴らしくてPCの近くに置いている。見た目も可愛いし、自然を感じられるのでオススメ。癒される。

観葉植物

川崎にあるsolso farmがオススメ

植物は気になったら買ってしまうので、徐々に増えている。スタジオには最初大きめのものを置こうかと考えたけど、結局小型のものを複数置く形にしている。スピーカーの上にエアプランツ、植物用の棚にサボテンやモンステラなど色々。
水をあげたり、変な方向に育ったり、枯れてしまったり大変な事もあるけど、生き物があることがとても素晴らしくてパワーを貰っている。フェイクグリーンは見た目もその発想も大嫌いなので絶対に買わない。

LEGOの多肉植物 

逆に模倣するなら逆にデフォルメした方がアートとして良いと思うし、その人工感が好きでLEGOのボタニカルコレクションは多肉植物とフラワーブーケを飾っている。子供の付き合いでひたすらLEGOを作っていた時期があったので作るのも苦じゃなかったし、本物の植物との融合がなかなかいい感じで気に入っている。

アート

絵画はずっと飾りたかったんだけど、引越しの際にレイアウトを考え直さなきゃならないことでイマイチ踏み込めなかったけど、今回から本格的に導入を始めた。
レコードを飾る事も検討したけど、それだとバックグラウンドが明確すぎてそれ自体に意味を持ちすぎてしまうので、オークションやEtsyで絵画を探して気に入ったものを購入している。有名どころでいうとH.R.GiggerやRoger Dean、空山基が好きだけど、価格や子供に悪影響を与えないようなものを選んでいる(つもり。昔子供連れてギーガー展行ったけど)

tetsunori tawaraya

Etsyで見つけたtetsunori tawarayaの作品は凄く気に入っている。ビビットな色のモンスター達。色味も作り込みも素晴らしくてアートと一緒にTシャツも買った。

ちなみに額縁なしでアートを買うときは額の金額を調べておいた方が良い。サイズにもよるが安価でそれなりの額縁ってなかなかなくて、スタジオに飾ってあるものの中でも実は額縁の方が高額なものもあったりするので…

以上!
別に広い部屋でもないのでモノが増え過ぎないように気をつけながらも、大好きなものに囲まれていたいから、常に探求していこうと思う。

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