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【実質0円大学生活のすすめ】第08回:大学・大学院で「ひとつの科目」を学ぶために必要な時間とは?

前回は、科目等履修生として申請可能な科目数(単位数)について確認しました。「実質0円大学生活」を目標とする科目等履修生として、何科目履修すべきか気になるところです。ひとまず今回は、大学・大学院の講義を受けるために必要な時間を考えてみましょう。

1. 費用だけではなく学習の負担も考えた履修計画を

シラバスを眺めていると、受講したい講義がどんどん増えていきます。知的な好奇心が爆発しそうになることでしょう。

「この講義はとても面白そうだ!」
「ずっと知りたかったことがあの講義で学べそうだ!!」
「この有名な教授の話もぜひ聞いてみたい!!!」

しかし、ちょっと待ってください。一旦、落ち着きましょう(笑)。
前回紹介したように、あまり取りすぎると費用がかさむことになります。そうはいっても

「いやいや、一般学生として入学するより安いから取れるだけ取りたい !」

という意見があるかもしれません。

ここで問題となるのは「お金」ですべては解決できないという点です。学費負担に問題がなかったとしても、もうひとつ考えるべきことがあります。それは「時間」です。大学・大学院では、講義だけを受けていればよいわけではありません。しっかり学ぶためには「講義前後の時間的余裕」が不可欠なのです。

2. 効果的な学びには講義の他に3倍の時間が必要

大学・大学院の講義時間は90分間が標準です。もし、自分が知らない新しい分野の話であって、講義内容を十分に理解しようとすれば「予習」は必須といえます。また、講義後に行う「復習」も同じように欠かせません。さらに、ほとんどの大学・大学院の講義では「レポート課題」が毎回課されます。当日、または数日以内に提出期限が定められ、500字から1000字程度の小論文を提出する必要があるのです。

以上をまとめると、講義の内容を十分に理解しつつ、それを自らの血肉化しようとすれば、1回の講義について次のような時間が最低限必要になるのです。

【「ひとつの科目」を学ぶために必要な時間(講義1回あたり)】
予習     90分
講義     90分
復習     90分
レポート作成 90分
トータルで     360分

トータルで360分=6時間になります。月曜日から土曜日まで6日で割ったとしても、1日あたり1時間を捻出する必要があるのです。もちろん、これは理想的な数値なので、実際の大学生・大学院生がここまで真剣に取り組んでいるわけではありません(笑)。

3. 大学院では週に2コマが理想的

以前、大学院時代の教授に次のように言われたことがあります。

「自分の研究以外に受ける科目は週に2コマ程度が理想的な履修スタイルである」

上記の試算でいくと、1日あたり2時間が必要となります。それほど多くないように見えるかもしれません。しかしながら、大学院は自分で設定したテーマで研究を進めて、学位取得のための論文を仕上げる場所です。そちらを優先べきことを考えると、1日2時間程度で抑えておく必要があるのです。

まとめ

1. 興味のある科目を複数見つけてしまった場合、それを賄う資金的余裕があっても、学習時間を考えた履修計画が必要
2. ひとコマで90分の講義を受けると、その講義の他に270分(4時間半)が必要になる
3. たとえば、大学院での理想的な履修は「週に2コマ」まで


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