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ミニマリスト、1年で200万円貯めて会社辞めました。

社会人6年目になったこの春、私は、正社員として働いていた会社を辞めました。だんだんと、自分にとってのミニマリストを極めてきた私は、いろんなものを手放していく過程で、とうとう会社員という働き方も一旦手放すことができました。

そうできた最大の理由は、まとまった貯金ができたこと。これに尽きます。

ずっと会社を辞めたかった。

…でも。

という状態で5年以上続けていました。
きっと「あぁ...同じだな」と思う方はいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは、貯められるノウハウなどを述べるのではなく、私がこうなるまでに至った経緯・過去の話をしようと思います。具体的なミニマリスト生活についてはまた他の投稿でお話ししようと思います。
長くなりますが、もしよければ読んでいってください。


約5年前 大学卒業。迷いながらも就職を決めた。

大学生時代の就職活動の時点であまりうまくいかず、
というよりは、自分のことが自分でよくわかっていなかった私は、当然就職活動でうまくいくはずがありませんでした。それでも当時運よく内定をもらった企業で正社員として働くことにしました。
理由は自分の手元に全くお金がなかったから。
他の進路についても悩みました。大学院に行くか、もう一年就職活動をするか、など。しかし、当時かなり疲れ切っていた私は、しっかり立ち止まって思考することなく突き進みました。
決して貧しすぎる家庭ではなかったのですが、親はやはり金銭面に厳しく、経済的に自分で稼ぐようにならないと、いよいよ自由になれないと考えたからです。両親や親族、友人たちの手前、当たり前に就職するとみんな思っていたし、そんな空気感の中で生きていた私は、当たり前のように自分もそうするべきと思い込んでいました。

苦痛が多かった会社員生活。

5年間の間でも、正直なところ、いろいろと苦しみました。
新卒で入った会社は、自分の行動や性格に関することから教育していくような社風があり、強制力も強い環境だったと思います。社是斉唱など時代錯誤な日課。それだけでかなり気持ちが苦しかった。

「じゃあ転職すればいいじゃないか」
と思うかもしれません。しかし、給料が1カ月でも途絶えてしまったら苦しいなと思うほど、私にはお金がなく、そしてその支出は全て必要なものだと思い込んでいたから、その選択肢を現実のものにすることはありませんでした。

最初の部署で上司になった人は、比較的年齢も若くて近かったのですが、価値観や性格が壊滅的に合いませんでした。その上司も私を育てることを求められていたからなのか、かなり色々なことを言われました。君のそういうところが良くないだとか、なぜこんな行動をしたのかなど。はっきり言って人格を否定されたように感じることもありました。
私はみるみる気力を無くしていきました。帰ってからひとりで部屋で気が狂ったように喚き散らしたこともありました。後から振り返って考えてみたら、この時は本当に限界に近かったんだと思います。

ある日、本当に会社に行きたくなくて休みを取りました。翌日、上司とその上司から呼ばれて言われたのは
「自分が新人だった頃、熱があっても這ってでも来いと言われたから、高熱の中頑張って行ったんよね。高熱があっても来いとまでは僕は言わないけどさ、それくらいの気概を見せてほしいんだよね」
ズル休みがバレていた罪悪感のようなものもあり、私はパワハラめいたその発言に違和感を感じながらも、何も言い返せませんでした。
自分の内面ではかなり限界だったにもかかわらず、表面上、私はメンタルを壊していると誰からも気付かれませんでした。というよりは気付かれたら困るとさえ思っていました。誰かに迷惑をかけたり目立ったことをしたくないと思っていました。

そんなところに居ながらも辞めれなかったのは、
やっぱり、ちっとも貯金がなかったからでした。

ストレスを消費で発散することで解消し、それで貯金ができないから会社で働き続けないといけない。するとまた会社でストレスを溜める。また消費するので永久に赤字で貯金もままならない。到底その無限ループは抜けられそうにありませんでした。しかも、その時の私は、ただただ給料が低いせいだと思い込んで、その無限ループ状態にも全く気がつかない状態でした。

結局当時の私とってには、時間が解決するしかなく、異動が出たことによってその最悪な環境は終わりました。
異動先はかなり多忙な部署でした。時間に終われる仕事だったので、常に頭はフル回転で作業をこなし、夕方には完全に疲弊し切っていました。そしてまたストレス発散のための消費をしてしまうのです。


ミニマリストという考え方に出会う。

そんな時に出会ったのは、ミニマリストの考え方でした。SNSや本などでミニマリストの考え方や習慣を知って、自分にも合っているように思い、実践してみました。
モノを減らすことで、自分にとっての適正量や本当に大事にしたいモノを知ることができ、そしてそれはモノに限らず、自らの根底にある価値観まで理解することができるようになりました。

本当は、自分は何を大切にしたいのか。
本当は、それがなくても自分は満足できる暮らしができるのではないか。

何が得意なのかよりも、どんなことが嫌で苦手なのかに重きを置いて知っていくと、嫌なことは減らしたり遠ざけられるようになりました。そして「嫌なことは避けていい」と、小さなことから自分自身に許可していくことができ、私の視野は広がっていきました。

絶対に貯金するぞ!という決意が芽生える。

2021年暮れに、留学という目標が芽生え、ようやくここで大きな貯金をするぞと決意できました。学生の時に十分に極められなかった分野をもう一度勉強したいと思ったのです。
(決意が遅いですね、ほんとうに...)
結果的にこれが会社を辞められる大きな理由につながっていきました。
そこで、圧倒的支出を下げるため、一人暮らしをしていた私は実家に戻って通勤することにしました。本当のところ、一人暮らしは続けたかったし、片道1時間半という通勤ストレスは増えてしまいましたが、家賃を手放したことで貯蓄率は大幅に上昇しました。
そこからの1年は、SNSや本からインプットを繰り返し、マネーリテラシーを高め、貯金マインドを育てることが私の日課になりました。そして、1年で約200万貯まったことで、今の会社員生活を一旦は手放せるなと思いました。ようやく。離れたかった環境を手放すことができました。
そして今は、マネーリテラシーを高め、ミニマリストを極めてきたおかげで、また新たな目標も芽生えました。


こんなことを考えるといいかも

私なりの生き方として、実践してきた上では、以下の点がポイントなのかなと思います。

①自分がどんな人間なのか自己理解すること。
気質、好き嫌い、得意不得意、思考の癖など。そして自分の性質をうまく活用できる手段を見つけましょう。ミニマリストは、私にとっては素晴らしい手段の一つです。

②大きなまとまった貯金をすると決意し、実践すること。
貯金があるだけで人生の選択肢は間違いなく広がります。いくら貯めれば辞められるのか。これは人によると思います。
はっきり言って、なんとなく貯金しようでは絶対にできません。現代社会にはあらゆる誘惑とストレスが多すぎます。なにか強くて大きな目標があると加速すると思います。最終的にその目標は変わってもいいのです。とにかく強い動機を見つけましょう。

③現時点で、何を選び、何を選ばないのか、取捨選択すること。
あれもこれもと考えていては決断できません。一旦大きな何かを得ようと思ったら、多少他の何かを後回しにしないといけないでしょう。これは決して妥協ということではなく、優先順位をきちんと考えるということです。

④ストレスの多い環境を抜け出すこと。
ストレスはそれだけでもメンタルに悪いですし、それによって不要な支出も増えてしまいます。忙しい毎日を送っていると、ストレスに対して鈍感で無自覚なことも多いです。具体的に自分にとってのストレスは何かを自覚し、それをなくす努力をしましょう。

これから。

これから。私自身、道のりはまだまだです。たかだか一旦会社辞めたくらいです。正直なところ、また会社員になる可能性は十分ありますし、再び路頭に迷うかもしれません。それでも、マインドを鍛えたことによって、少なくとも前進している実感はあります。
これからは、自分の理想の生活を実現していくために、納得感のある、正しい努力を積み上げていこうと思っています。

長くなりましたが、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


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