Kima

芸術と人間に興味があります。 描くこと、書くこと、作ること、考えることが好き。 …

Kima

芸術と人間に興味があります。 描くこと、書くこと、作ること、考えることが好き。 趣味は読書と植物の世話。

最近の記事

私が壊した。

若いバイオリニストが、ウクライナの破壊された街でひとり演奏している映像を見た。 その瓦礫の山を見て 「あぁ、私が壊しちゃった。」と思った。 戦争の映像を見て 壊してしまった側に感情移入したのは初めてだった。初めてだったことに少し驚いた。 罪悪感というよりは、喪失感のような。 大事なものを壊してしまった時の悲しさ。 壊されたのも、壊したのも、私。私たち。人間なんだよ。 これは、とても大事な感覚だと思った。 そして、許していくのも私たちだね。

    • 愛は行き場を失わない

      愛は行き場を失わない。 なぜなら愛は、 特定の対象との間に生まれるものではなく 対象によって引き出された人間の本質だから。 赤系のアンの翻訳者である村岡花子さんが、かつて最愛の幼い息子を亡くしたとき。 悲しみに暮れたしばらくの落胆のあと、その愛を日本中の子どもたちのために向けようと決意したときの、この文章が私はとても好き。 大切な存在を目の前から失ったとして その愛の行き場がなくなることはないのだ。 愛情が、大切な誰かや何かの間でのみ存在するものなら、 それはいつか消

      • ぜんぶになること

        死は 個から 全になること 亡くなったあのひとは いなくなったのではなくて ぜんぶになったのだ と思った 身体の境界線をなくして 触れていることにすら気づかないほど ますます近くなった 生きている者同士の方が遠いのかしら 写真は少し前の、桜の木。 もうあっという間に新緑になったね

        • 女を大切にできない男は滅びるしかない

          最近、また強く思った。 女を大切にできない男は滅びるしかない。 女を大切にできない会社も、国も、世界も。 そして 自分自身を大切にできない女も。 これは呪いじゃなくて、自然の摂理だ。 もののけ姫でアシタカが言っていた。 「良い村は女が元気だと聞いています。」と。 これは本当に真実だ。 陰陽五行の先生(男)も言ってた。 女は森羅万象からエネルギーを受け取れるけど、男は女からしかエネルギーを受け取れない。だから目の前の女性を喜ばせるのが男の健康や幸運の秘訣なんだと。 女

        私が壊した。

          全身で「考える」。ホモ・サピエンスとしての自覚

          私は、考えごとが好き。 「考える」っていうとき 実際、私たちは何をしてるんだろう。 私にとって、「考える」というのは、イメージと体感のやりとりだ。 私の頭の中は、だいたい図式になっている。 考える時は、頭の中で映像が動いて、 そのイメージが快か不快かで、Yes/Noを判断する。 身体の状態によって、頭の中に浮かぶものも変わってくる。 身体と脳のキャッチボール。 それを外界に出そうとするときになってはじめて、言葉をあてはめる。 その時も、イメージに近い言葉をわーっと頭に

          全身で「考える」。ホモ・サピエンスとしての自覚

          みんな愛してる。

          みんな、愛してます。 ぜんぶ、愛してます。 本気で。 全部愛してて、その上で、好みがある。 昔は、 受け取ってもらえなければ、愛しちゃいけないと思っていた。 好かれてなければ、愛を表現できないと思っていた。 好みの問題である「好き」の先に、愛があると勘違いしていたから。 けどある時気がついた。 愛の上で好みがあるだけなんだ。 だから、好かれてなくたって愛して良いんだ! だから今は無差別にぜんぶ愛してる。 嫌いな人のことも根底では愛してる。 会ったことない人のこと

          みんな愛してる。

          身体を生かす 魂を活かす

          料理が好き。 こだわった複雑な料理じゃなくて 豆の殻を剥くとか、粉をこねるとか じっくり焼くとか、色よく茹でるとか 塩かげんするとか シンプルなプロセスがとくに好き。 それは、食べるために 身体を生かすために やらなくてはいけないこと。 だけどそのひとつひとつの中で、 手を動かして 素材に触れて 美しさを感じて 地球の豊かさを感じて すると 楽しくて愉しくて、 感謝がいっぱい湧いてきて あぁ魂がめっちゃ喜んでる!! と感じる。 身体を生かすための仕事のひとつひとつ

          身体を生かす 魂を活かす

          橋である

          世界がばらばらに見えるのは そのつながりが見えていないだけ。 溝だと思えるところにも自分が満ちていれば 世界に分断は存在しない。 違う者同士の間にも自分が満ちていれば 世界に対立は存在しない。

          橋である

          ◎立春◎世界は代謝している

          諸行無常 色即是空 それって代謝してるってこと 健康なら、身体は自然と代謝している。 粒子が常に入れ替わって、その時々の「 私 」たちを形作る。 住んでいる部屋はどう? 人間関係は? 気がつくと、もう、いらないものでいっぱいになっていることがある。 気づいていないことすらある。 日々たくさんのものと出会い変化しているのだから、環境だって代謝していくのが自然。 身体は勝手に代謝してくれるとしても、 環境の方は、自らの手で代謝させてゆかなくてはいけない。( 自然と離れて

          ◎立春◎世界は代謝している

          1月の記憶 未知のものを選ぶ

          いま、2月になったところ。 明日、立春。 明日からスタートなのかもしれない。 1月を振り返ってみると 今まで選ばなかったものを手にする機会が多かった。 お客さんに勧められて、普段着ない感じの服を買った。 好みと違う本屋で、本を選んでみた。 馴染みのカフェでの展示会で、真鍮のアクセサリーを買ってみた。(普段はシルバージュエリー派) 友人と行った熱海で、おじさんに勧められた高級食材、はばのりを買ってみた。 縁あって目の前に現れたけれど、その良さは知らない。 それは私にとっ

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          神さまのいる場所

          たまに行く近所の古本屋さん 欲しい本があるわけでもないのに、時々ふと「あ、行かなきゃ」と足が向かう。 そうすると、 今の私が読むべきだった本にザクザク出会う。 興味あるという自覚もないのになぜか目が離せない本も、買って読んでみると、すごく深く響いて、あぁ、今読むべきだったんだ!と納得する。 毎回、店にいる十数分の間に、十冊前後も抱えてレジに行くことになる。 不思議だなと思っていたんだけど 古本屋さんのラインナップって、通常の本屋さんよりも人の手を渡ってきた偶然が多く積み重な

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          美しい生きもの

          Renaud Capçonのこの動画が公開されてから、何度も何度も見ている。 人間たちって、なんて美しい生きものなんだろう! 生きるためでなく ひとつの美を創り出すために こんなに真剣になって 力を合わせることができるんだ。 なんて素晴らしい生きものなんだろう! と、なかば宇宙人の目線で感動している。 私は、これが人間だ。と思う。 争いや奪い合いもするけれど、 人間の本質はこれだ、と思う。 美を創り出すこと 響きあうこと そうやって共に生きること 争いや奪い合いの根底にさえ 本当はこういう望みがあるのだと思う。 音楽や芸術は、本当にそのためにあるんだと思うなぁ。

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          愛のとおりみち

          好きなものに触れると、心がひらく。 心がひらくと、愛が流れ出す。 その時、この身体は 神さまの通り道になる。 好きなものにしっかり愛を注ぐと その流れが太く豊かになっていって やがて世界全体に広がっていく。 その愛の流れは 生命そのもの、神さまそのもの。 身体のなかにその流れがあることは、幸せだ。 その流れの中に生きていることが、幸せだ。 自然界なら いつでもどこでも愛が満ちているけど 人間の自我はその流れを妨げてしまう。 そんな世界で昔から語られる物語の中 世界

          愛のとおりみち

          ほんとうの言葉

          言葉の意味を、もう一回ちゃんと考えてみたほうが良いと思った。 人と話していて 言葉の意味を知らずに話していると感じることが ここ最近多くて気になった。 国語辞典や本に載っているような 正しい意味のことじゃない。 それが自分自身にとって、どういう意味をもっているのか どういう立場から言っているのか それを言いたくなったのは何故なのか… あいまいな言葉で語り続けることは 中身のわからない宝箱を積み上げて 得意になっているようなもの。 空虚な言葉を聴くと 私は議論がした

          ほんとうの言葉

          何もしない

          何もする気の起きない日もある。 べつに 元気がないわけではなく ただ 何もしない ただ 存在してることを味わいたいだけの気分なのだ。 静かで 自分自身で在ることで 満ちている 日 側から見たら 不毛で だらけきっているようにみえるかな 出かけようと思っていたことを、夜になって思い出した。 幸せなことですよ。

          何もしない

          The Hill We Climb / Amanda Gorman 訳詩

          Amanda Gormanさんの、バイデン大統領就任式での詩の朗読がとっても素敵だったので、和訳してみました🌞 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 私たちの登る丘 アマンダ・ゴーマン 朝が来て わたしたちは自身に問う この終わらない影の中で どこに光を見出せるのかと 抱えてゆく喪失 渡ってゆくべき大海 わたしたちは 猛獣の巣に立ち向かい 静寂が平和であるとは限らないと 規範や常識の正解が正義とは限らないと知った 夜明けはいつのまにかわたしたちのものになろうとしている

          The Hill We Climb / Amanda Gorman 訳詩