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セラピスト?カウンセラー?

結論から言うと。
両者に大した違いはない、みたい。

私はセラピストか、カウンセラーか

ただ、セラピー(Therapy)をするセラピスト(Therapist)と、カウンセリング(Counseling)をする(Counselor)とでは、響きが少し違うし、ニュアンスも微妙に違う。

Therapyには癒しの響きがあり、Counselingには指示の響きがあるような。
ちなみにここでは心理セラピストと心理カウンセラーのみ取り上げることにする。

一般の方にはきっと理解できないことだと思うけど、私たちの世界では自分がどう名乗るか、というのはアイデンティティの問題にも関わってくる重要なことだったりする。
セラピストを名乗るのは主に精神分析派が多く、カウンセラーを名乗るのはロジャーズ派が多い。
面白いことに、精神分析派とロジャーズ派ではいくつかの違いがある。

世界二大心理療法!!

◎精神分析療法⇒ヨーロッパ発祥で、指示的療法と言われている。
 歴史は深く、心理療法の基礎を築いたものとして有名。
◎ロジャーズ派⇒アメリカ発祥で、指示的療法と言われている。
 歴史は精神分析療法よりは浅く、精神分析療法とは相反することが多い。

このような対比は、心理の世界で過ごしていないとわからないことなのだけど、精神分析療法は奥が深い。ものすごく深い。
ロジャーズ派が浅いというわけではないが、初学者はロジャーズ派の非指示的療法の方が優れていると思ってしまう。

防衛機制、そしてユング先生との出会い

非指示的療法だって、もっと奥が深いのかもしれない。
私の学びが足りないだけなのかもしれない。
だけど、発達障害や依存症の方を見るたび、精神分析療法の防衛機制が頭に浮かんでくる。

防衛機制とは、人がストレスを抱えた時などに自我(本当の自分)を守るために無意識的、または意識的に使う心の働きのこと。
いくつか例を挙げると『抑圧』『否認』『投影』『合理化』『昇華』などがある。
防衛機制を初めて学んだときは自分の行動に当てはめてずいぶん凹んだ。
まぁ、誰でも通る道みたいですけど。

そしてフロイト先生と袂を分かち、分析心理学を創始したユング先生の提唱するいくつかの理論によって、自分自身が救われているのです。
もちろん今でも。

心にコミットし、深く潜る

アメリカで行われた、社会に貢献している仕事というアンケートによると、セラピストは10位内の3位、カウンセラーは10位内の8位でした。
やっぱり響きは関係しているみたいですね。

相談者はまず、愚痴のようなものから話し始めます。
今、一番どんなことに悩んでいるか。どんなことが苦しくて辛いのか。
いわば主訴と呼ばれる悩みの表層(氷山の一角と私は思っています)から、心の内面(海の底)に深く深く潜っていく。
そして悩みの本質を探り出し、えぐって引きずり出す。
一見強引な感じもしますが、これは全てコミットしていることなのです。

ーー コミットしない夢はただの夢だーー 

これは日本ユング心理学会に属する大学院の先生が仰っていた言葉。
私は、これからの人生をかけて、相談者様の悩みの本質を探り、コミットし続けます。
そのために、セラピストを、名乗ります。
※画像はフロイト先生とユング先生

夢というのは、最大の個人情報と言われています。ただ、解釈を抜きにしてはただの脳内作用です。夢に興味のあるあなたに解釈していただいてこそその価値が出ます。