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青・碧・蒼〜「あお」の世界〜

先日、屋久島へ行ってきました。

自然の色をたくさん浴びて、心身の癒しに浸れました。

とくに今回は、ブルーをたくさんいただいた気分ですが、そこで、ブルーを漢字にすると?

青、碧、蒼

どれも「あお」ですが、少しずつ違いがありますね。

空は青空。

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「青」以外には見つからないほどの青です。

晴天と表す場合も、「晴」は、日に青ですから、まさにこの真昼の青空。

正確には、青は、ブルー系の色の総称です。その中に水色があったり、藍色があったりと考えるとわかりやすいですね。

でも、この漢字の青は、中国では、緑色(グリーン)を指します。なので、日本昔ばなしにも出てきますが、「青龍」は緑色の龍。

まだ、色名に「緑色」が使われていなかった頃、青みが入った色は、どれも青とされていたのです。

だから、「青春」という言葉の青も春の若葉、まだ緑色になりきっていない未熟な意味を表していることがわかります。
また、青ネギ、青菜、などもその名残ですね。
そう考えると、緑色系のように感じますが、青は、やはり晴天の空色が似合ってますね。

海の色は?

そして、海の色はとても興味深いです。

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空の青と比べると違った印象ですね。

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「碧い海」と表現したくなるのは、ターコイズブルーのところ。
「碧い」は、グリーンよりの青緑です。

この浅瀬の部分がなぜ遠くの海の色よりも青緑なのか?

ここには、ほんの少しの黄色が入っています。(緑=青+黄色)
黄色は、太陽の光を表しますので、浅瀬には陽光が射しこみ、それが青い海を青緑にしているのでは?と感じます。

深くなればなるほど、陽光が届かないところは、青も深く・・・

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「蒼い」はどんなあお?

最後にこの写真の空は「蒼い」と表現したくなります。

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時々、晴天の空を「蒼い空」とする場合がありますがあ、「蒼」は少し灰色がかっていたり、彩度が低い時に使う方がイメージが伝わりやすかもしれないです。

「鬱蒼とした」という表現だったり、「顔色が蒼い」の中に「蒼」があるように、はっきりしないイメージです。

「蒼」という感じは、草冠なので、草や葉っぱの下から見る空や景色を表すのでしょうか?
だから、少し明度も彩度も低く、落ち着いた印象になりそうです。

それぞれの「あお」。
日本語はどれも同じ発音なのに使われる漢字で、どのような光景なのか?が伝わるのが、とても情緒的でいろんな意味で深いところだと思います。

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