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出雲大社の遷宮での不思議な話④

本殿の公開を見終わり
門を出て、感覚を頼りに素鵞社(そがのやしろ)に向かった。

すぐにわかる空気感。

出雲空港を降りたときから、空気が違った。

透き通っている。澱みを一切感じない。

神様が護っている場所はこういう空気なのかと思っていた。

そして、出雲大社はそれを上回るピン!とした空気。

出雲は全体を通して透明感がすごい。

その中で素鵞社はエネルギーの質が違った。

近づいていくごとに、大きなエネルギーに包み込まれるような。
強いけど優しい。上手く表現できないけど、そんな空気感だった。
木漏れ日が気持ち良く、さらに優しく包んでくれているような気持ちになった。


朝早かったおかげか、誰もいなかった。

わたし一人きり。
お参りを済ませた後、なんとなく裏に回ってみたくなった。

お社のすぐ裏が崖のようになっていた。
そして、その岩に触れたくなり、岩に手を当てると、すごく温かい。
岩なのに温かく、柔らかく感じた。

わたし、ここに来たかったんだ。

そう思った瞬間、涙が溢れてきた。
何に対して出た涙なのかわからない。

全身の力が抜け、しゃがんで岩にくっついて泣いた。


ここに辿り着けてよかった。

ただそれだけを思った。


どれくらいの時間が経っていたのかわからない。
長く感じたけれど、5分程度だったのかもしれない。

人が来て、「わぁ!!!!」と驚く声で我に返った。
誰もいないと思ったんだろうね。。
岩に縋って泣いている人がいたら、そりゃ驚くよね。

後から知ったのだけど、その岩(崖?)は出雲大社の中でも強力なパワースポットとして有名らしい。

人も多く来始めたので、そこを立ち去った。

それでも時間はまだ8時半過ぎ。
前夜のおじさまが
「俺が案内してあげるから、遷宮終わったら連絡して」
と言ってくれたのを思い出し、そういうことに遠慮しないわたしは迷わず電話をした。

⑤に続く。

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