見出し画像

湖北の風景25 竹生島クルーズ

※暖冬の冬。年明けの澄んだ空気が心地よかったので、
琵琶湖の観光船にゆられて行きました。
行き先は竹生島(ちくぶしま)

彦根港
印象派っぽい?雲
釣果待ちの猫さん
なかなかのお値段
井伊直政の顔ハメパネルがありました
湖上では雨降っていましたが
雨があがって、竹生島着
三重の塔、不動明王、竹生島流棒術発祥の地が気になる
有名なかわらけ投げ、舟廊下、唐門
斜面、かっぱさん、白巳大神
都久夫須麻神社
竹生島港
ちょっとレトロなびわ湖観光案内図
←長浜港行き 彦根港行き→
(会社が違う)
帰路 湖西側を見ながら
空と湖の境界が交じり合う
淡い海、という表現がぴたり
左に多景島(たけしま)
楽しかったです!

・竹生島(ちくぶしま)
琵琶湖で2番目に大きい島(無人島)
神の棲む島と言われ古くから信仰と共にある島です。「琵琶湖とその水辺景観- 祈りと暮らしの水遺産 」文化財として日本遺産に登録されています。
江の島・厳島とならんで、日本三大弁天の一つとしても有名です。

本日は彦根港からオーミマリン(近江鉄道グループ)に乗船。片道40分。
バスの座席のように快適な大型船で、気軽にクルーズを楽しむことができます。他に、別会社から長浜港と今津港からも定期便が出航しています。

・都久夫須麻神社(つくぶすまじんじゃ)
祭神
市杵島比売姫(イチキシマヒメノミコト)弁才天の神道的表現
交通安全・海運厄除の神

宇賀福神(ウガフクジン)出自不明の蛇神。中世作為された弁才天の一形態

浅井比売命(アサイヒメノミコト)産土神 竹生島縁起に登場する最も古い神※後述

龍神(リュウジン)黒龍 大海にすみ雨を降らす神

・宝厳寺(ほうごんじ)(西国三十三所三十番)
本尊 大弁才天  観音堂 千手観世音菩薩
真言宗豊山派の寺院。


湖面に浮かぶ切り立った岩壁。信仰の島と言われる通り、数件の土産物屋の他には寺社とそれをつなぐ細い参道しかなく、まさしくパワースポット。

「おふね乗りたい」と子らにせがまれて、本日ここまで来ましたが。
敷かれたレールを踏み外し~人生な者としては、ちょいと島の奥地へルートを外れてみたいなどと邪な考えがよぎります(アブナイ奴)まあ、滞在時間80分と復路の時間も決まってますし、観光客は参拝コースを歩く感じです。

総国風土記によると、雄略3年(459年・古墳時代)にアサイヒメを祀る小祠が出来たのが始まりとされ、都久夫須麻神社の創建はこの書によるものとなっています。(滋賀県神社庁より)
つまり、弁才天は仏教導入後の後付けで元々は地元の産土神を祀っていた。船がないと来られない場所なので、水に関係しそうなのと女神なのは共通なので、信仰の本質は一緒なのかもしれませんね。

豊臣秀吉の乗った「日本丸」の部材で作られたという伝承を持つ、舟廊下や桃山様式の極彩色の唐門。

源平合戦の時代、平経正が竹生島にて琵琶を奏で、あまりの美しさに神様が龍になって現れたというエピソードなど各時代ごとの歴史ロマン溢れる不思議な島でありました。

※後述の話
竹生島誕生の神話(近江国風土記ほか)
伊吹山の神、多多美比古命(タタミヒコノミコト)が姪で浅井岳(現在の金糞岳?)の神である浅井姫命(アサイヒメノミコト)と高さ比べをし、
浅井岳が一夜にして高さを増したので、負けたタタミヒコが怒りのあまりアサイヒメの首を切り落としてしまった。その落ちた首が琵琶湖に落ちて竹生島になったという。
(伊吹山1377m、金糞岳1317m)

島は浅井姫の首で出来てるって!?伊吹山の神、こわっ!(先日タケルがやられたのも書いたけど)
単なる地形の由来譚なのか、マウンティング(山だけにw)とジェラシーの恐ろしさなのか、地震の比喩なのか、
伊吹山は古代製鉄関連の伝承が豊富ですし、金糞岳も名前の通り製鉄に関連する山。
山の製鉄民同士の内輪揉めを、地殻変動により地形が変わる恐ろしさとからめて神話にした、こんな折衷案でいかがでしょうか(中途半端な奴)
人や切り落とした身体の一部などが岩や島になる、神話でよくあるストーリーですがみなさまの地域にも似たような由来譚はありますでしょうか。

以上、湖北の風景を読んで下さりありがとうございます。
琵琶湖に浮かぶ信仰の島。帰りのパステルカラーな湖の風景もなかなかのパワーに満ちていて、静かで心洗われる一日でした。

この記事が参加している募集

ふるさとを語ろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?