※このお話は創作です おじいさんが死んだ。 とても暖かな春の朝だった。 おばあさんは 「安らかに、おじいさん」 とだけ言った。 老衰で、幸せな最期だった。 おばあさんの顔はかすかに微笑んでいて、おじいさんも同じ顔をしていた。 程なくして初夏がやってきた。 今年もやってきた季節を浴びながらおばあさんは1人庭に座っていた。 「やあ、こんにちは」 不意に上から声がしておばあさんは地面から顔を上げた。 おじいさんだった。 死んだはずのおじいさんが、死んだ時の寝間着姿で庭にたってい
最近よく怒るようになった。 不当な要求をされた時、作品を貶された時、親に必要以上に干渉された時。 前は違った。 不当な要求をされれば、それが妥当だと思って飲み込んだ。 作品を貶された時は、ただショックを受けて寝込んだ。 親に不必要な干渉をされた時は、まだ見捨てないでいてくれると感じて、とても嬉しかった。 それらが最近とてもうっとおしくて、怒りという感情に変わってしまう。 今まで生きてきてあまり本気で怒ることがなかった。 親への反抗なんて学校に行きたくないと言った時くらい
1年前の僕に書いてます。 こんにちは、お元気ですか？ 忙しいと思うけど、なんか気持ちが届けばいいな。 1年前の僕はちょうど個展の最終確認とかしてたよね。 数日後には個展があって、学校の先生も友達も親戚もくるって、楽しみだったよね。 でもそれがすごく苦痛だったの、今も知ってますよ。 なんか違う、違和感をずっと抱えながらこれじゃないと思いながら普通の人みたいな文章を考えて、こうじゃないのにと思いながら、ふわふわした人になろうとしてた。 今僕はミニチュア作品のお皿を作って乾燥させ
布団から手を伸ばす、天窓から黒い空が見える。 今は何時だ。 ひんやりするスマホを開く。 深夜の2時だった。 もっと眠っていたような気もするし、そんなに寝ていないような気もするけれど、就寝してから四時間が経っていた。 なんだか変な夢を見ていた気がする。 歯が全部抜ける夢だ、怖かったなぁ。 最終的に新しい歯が何故か生えてきて安心するという目覚めだったけど、再生能力高すぎやしないか… でもなんだっけ、歯が抜ける夢って夢占いでなんかあったよな。 調べたいけど怖いのは苦手なので朝になっ
note、始めてみたぞー！ はじめましての人はじめまして。 ミニチュア作家のreinaです。 ちゃんとした文章書くの久々〜〜ふぅ〜 思えば高校生になってから本もあんまり読まなくなったし、文章もInstagramの投稿の時に考えるくらい。 めっきり文章に触れる機会が減ったなぁという感じです。 さて、実はreinaとして活動していく上で今までちゃんとした自己紹介ってしたこと無かったんですよね。 ということで今日は自己紹介とかします。 何卒。 自己紹介。 reina。 200
