花摘み〜ユリ
夫の命日に白い花束を届けてくれた人がいる。その中に芳しいユリがあった。
おそらく仏壇に供えるようにというお心遣いだったのだろう。だが我が家には仏壇がない。結婚式が終わりリラックスした表情の若かりし夫を写した写真だけが飾られている。
花束はとても立派だったので一つの花瓶に収まらず、いくつかにわけて飾った。
ちなみに娘が生まれたとき、ユリの花にちなんだ名前をつけた。美しい名前だと思っている。
始まりと終わりとユリ。
「花摘み〜ユリ」
2024 F0号
金箔、岩絵具
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