カリフォルニアの暮らし|もうすぐ冬に様変わり。
ハロウィンが終わり11月に入ると、わたしたちが住んでいるサンフランシスコ郊外は、冬の気配が感じられるようになります。
夏の間は、このようにカラッカラに乾燥して野火の危険があった(実際に数年前は焼けた)近所の丘も、
秋から冬に降るまとまった雨のおかげで、みずみずしい新芽でふんわりと覆われます。
なんとなく、ジオラマにふりかけるグリーンモスパウダーを連想します。
今から真冬に向かうというのに、ああ、種が水を待っていたんだな、という空気感が漂い、あたりはなぜか春めく色合い。
冬によく雨が降り、しかも日差しは案外強めという気候なので、真夏は茶色だった丘は、水を含んだ土と日中の日差しのおかげで、やっと息を吹き返したように緑に覆われます。
今から数ヶ月しか味わえないフレッシュな色の丘の稜線には、おなじみのみなさんも登場です。
七面鳥の群れ。
散歩する人間によって分断されてしまった(ごめんね)群れの先頭を、あわてて小走りに追いかけているところです。
朝日に照らされるつやつやボディー。
11月に入ってからというもの、ほぼ毎朝のように群れを見かけます。
目的地は、ここ。
これ、どんぐりの木なんです。そういえば、9月にはまだ青かった実が、今はこのように食べごろな色に変わっていました。
どんぐりも鈴なりですが、七面鳥のみなさんも鈴なりです。
木の上にも!
目の前で「バサバサッ」と大きな翼を羽ばたかせて、どんぐりの木に飛び乗るところを初めて見ました!上下移動、できるんですね!
彼らが上の方の実を食べつつ木を揺らすことで、下に集った群れのところにも新しいどんぐりがどんどん落ちている模様。賢い。
邪魔にならないよう、横を失礼しますよと、いつも道の端のほうをささっと歩いて通りすぎます。
隣の街の公園に散歩に行くと、リスに出会いました。
ぐぬぬ‥‥かわいい。
身繕いのたびに動く頭がかわいらしいです。
わたしたちが住んでいる近隣エリアは、冬の朝にはときどき霧が出ます。
ある日は、こちら側は晴れていても、丘の向こうは霧に覆われていました。
別の日。朝の住宅地は真っ白!霧の中を散歩に出ると、いつも見渡せる道の向こうがまったく見えず、ちょっと幻想的な気分です。
ここまで霧が濃いと、離れた場所に人が歩いているのかどうかもよくわかりません。霧を手でかき分けたくなります。(ちょっとやってみた)
丘の向こうから朝日がかすかに感じられ‥‥
「うわぁきれい‥‥」と思わずつぶやいてしまう、霧の中の朝日。こんなすてきな景色を見たのは初めてです。
こんな日は、ふわっと湿気を帯びて漂う空気が、道路に落ちた秋色の葉や、クモの巣を芸術的な美しさに変えています。
なんだかちょっと、ハロウィンのデコレーションっぽい。
道路に落ちていた葉の上には、今にもこぼれ落ちそうな水滴。
20分散歩していると、着ているフリースジャケットがしっとりとするくらいです。
明け方から朝には小雨や霧も多いので、先日はダブルレインボーが登場。
壮大だー雄大だーと感動して写真を撮っていると、散歩中のみなさんが足を止めて見入っていました。
冬の間は、こうして雨と太陽の光を受けて、植物がすくすくと育ちます。
花粉症の息子は、グリーンの丘を見るとげんなりしておりますが、ながめるだけだと本当にきれい。丘の稜線が陽の光によく映えます。
朝の側光が美しくて感動のひととき。
マイルドな冬ですが、これからもう少しだけ寒くなります。
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