見出し画像

店舗づくりに必要なこと

先日も、クライアントに呼ばれて現場調査に向かいました。
計画は4坪の商業施設テナントへの出店。
かなり小規模でも店舗は店舗。
給排水、電気、空調、換気、人を惹きつけるための印象としてのデザイン。
仕上げることは変わりません。

現場調査をするときに見ているポイントは、いくつかあります。
歩いて通り過ぎる人が自然に目線を流すポイントはどこか?
床は引き渡しレベル-50かフラットか?
換気設備のB工事側の区分はどこまで施工されているか?
予算、設備設計、空間設計、デザイン、いろんな目線で現場を見ています。

クライアントとは紹介を通して出会ったばかり。
店舗の計画内容も事前のヒアリングをしていたものの
「冷蔵庫は何台置きますか?」
「何をメインで売りたいですか?」
「働くスタッフは何名体制で考えていますか?」
などの質問には、はっきり答えられるほどの準備が成されていなかった。

お惣菜も売りたいけど、生ジュースも売りたい。
販売スタイルはパフォーマンスを見せるようにしたい。
けれど、出店計画としていくらも出せないから200万円以下でやってほしい。

この案件は、かくかくしかじかご説明して、店舗の出店計画を見直してもらうことにしました。

みなさん、坪数が減ると内装費が減る、という勘違いをされることが多く
ネットで出回っている坪あたり50万という内装費の概算方法を信じて計画される方が多くいます。
ところが、こちらからすれば、やることは変わらないのです。

出店計画にあたって、商業施設に通すべき図面から始まり、人がそこに居室して飲食を提供できる最低限のスペックを整えるだけでも、冒頭にもかいた
給排水、電気、空調、換気、売れるためのデザイン性が必要になってくるのです。中で調理をするなら、ガスと熱量などの計算も必要になり
消防署の検査や、保健所の検査を通してもらえるような設計と計画と設備が必要になってきます。
更に言えば、商業施設に入るテナント工事は新築工事で無い限り、夜間工事が常となります。そうなると、通常の工事費の1.5倍から2倍は施工費がかかってしまうのです。どんなに安く請け負えると言い張る施工会社でも、今回の案件でも300万円以上の見積もりを出してくるでしょう。

毎回本当に心から願うことは、みなさんには事業計画をもっとしっかり練ってほしいということです。
1店舗を出すにあたって、その店舗で得られる1ヶ月の収益、売上計画、そのための座席数を計算し、顧客単価を設定し、ターゲット層を絞る。
これはまさに、ブランディングの段取りとも言えます。
誰に何をどのように売りたいのか?

その計画があって初めてわたしたち内装デザインや施工への初期投資としての支払額の基準が掴めるのです。

内装費は一般的には、初期投資の40%〜60%を締めると言われています。
それだけ大きな大切なお金をいただいて設計と施工をしているという覚悟でわたしたちも仕事に臨んでいます。

無駄に値引きを交渉するのではなく、計画性のない予算を投じて
デザイナーや施工会社の仕事を無駄にするのではなく
より良いものづくり、よりより店づくり、より良い幸せな空間づくりのために計画ができる経営者さんが増えるために、弊社でもこれからセミナーなども考えていきます。

『店舗デザイナーが教える
  集客とブランディングの整う店舗計画セミナー』
ベタですがこんなタイトルで興味湧きますでしょうか??笑

興味湧く方は是非、いいね!とコメントをお待ちしております✨

この記事が参加している募集

仕事について話そう

仕事のコツ

with 日本経済新聞

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?