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Thello号の車窓から~【ARIA】2017-2018 ネオ・ヴェネツィアで年越し聖地巡礼記 その2

《キーワード》Thello号 夜行列車 寝台列車 食堂車

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 Thello号の車窓から、今日はパリ・リヨン駅と、ヴェネチア・サンタルチア駅とを結ぶ、夜行寝台列車、Thello号に乗車します。乗車するのは、2017年の車両リニューアルで、新しくできたシャワー付きのPremium Cabinを利用します。

 ということで、パリ・リヨン駅です。時刻は18時30分頃。まだ列車は入線しておらず、電光掲示板には、ホール1で待てとあります。

 それでも、数分ほどでしょうか。ホールで待っていると、L番線に、Thello号が入線してきました! ちなみに前日、様子を見に来た時には、L番線には別の近距離列車が停まっており、隣のK番線にThello号は停まっていました。

 ちなみに前日撮った、先頭の機関車はこんな感じ。こちらも、Thello号塗装をしております。

 ということで、さっさと車内も見てみたいので、乗り込んでしまいましょう!

 その前に、パリからヴェネチアまでを、途中ミラノなどを経由しながら、14~15時間ほどかけて結ぶこの列車、Thello号の紹介をちょっとだけ。2011年12月10日まではアルテシアArtesiaとして、SNCFとトレニタリアとの共同運行していたものを、両社の提携解消により、翌日の11日からThelloとリブランドし、トレニタリアとTransdev社との合弁で運行を開始したとのこと。

 一時期、パリ-ローマを運行していたこともあったみたいですが、そちらは1年ほどで取りやめとなり、また、2016年からはトレニタリア一社での運行になっているようです。

 食堂車も連結されており、夕食や朝食が楽しめます!メニューも、公式サイトで公開されているので、予め見てから乗ってもいいかもですね。

 Thello号の予約に関しては、公式サイトで簡単にできます。英語サイトもあるので安心。 https://www.thello.com/en/

 席も、個室以外にも、6人相部屋、4人相部屋のクシェットがあり、6人相部屋のクシェットだと割引運賃で最安35ユーロ!

 今回、乗車した個室は、この日は正規料金のみ?のようで、290ユーロでしたが、それでもトイレとシャワー付き個室で290ユーロなら、日本と比較しても高くはないと思います。ま、とはいえ、これも後述のキャンペーン料金ではあるのですが。

 そのキャンペーンとは、このトイレとシャワー付きPremium Cabinが、トイレ・シャワーなしのキャビンと同じ料金で乗れるというもの。なお、トイレとシャワー付きPremium Cabinは、一列車に4部屋しかないようです。元々は、去年夏頃までのキャンペーンだったんですが、年末まで、そして今度は3月末までと延長され続けています。キャンペーンが終わると、もうちょっと高くなるかもしれませんね。

 さて、乗車をする際には、各々の車両のドアの前にいる、係員さんに確認をして乗り込みます。予約番号(と、自分の号車・ベッド番号)を伝えれば大丈夫なようですが、購入後の確認メールで送られてきているはずの、控えを印刷して持っていくのが一番簡単だと思います。私もこれを印刷して持っていきました。いわゆる、物理的なきっぷではないので、たとえ無くしても大丈夫なのは、安心ですね。

 さて、いよいよ乗車です。車両は結構古いはずなのですが、その古さを感じさせない綺麗な通路を進むと…。

 自分のベッド番号の部屋がありました!

 いざ、ご対面。

 おお!いい感じですね!レイアウトとしては、三人がけの椅子兼下段ベッドがあり、折りたたみ式のテーブルをはさんで、向かい側の窓側に一人がけの椅子があります。一人がけの椅子は、背もたれが可動式になっていて、動かすと奥に小さなクローゼットがあるという感じにコンパクトですが非常に機能的につくられている感じ。

 一人がけの椅子の横は、トイレ・シャワールームが配置されています。右がトイレで、左が洗面台、そして中央がシャワールームです。半透明式の扉を動かせば、ちゃんと一人分のシャワールームになります。

 ちなみにベッド番号ですが、三人がけの椅子が81番、んで横の壁になっているところを下げると多分中段ベッドになるんだと思います。

 またその上に屋根裏部屋みたいな区画があり、そこが83と84の区画です。84?一応。この部屋の定員は3人のはずですが、将来的に4人でも使えるようになるんでしょうか。

 さて、その他ベッド周りですが、まずテーブル。こちらは、広げると結構大きくなります。左右にコンセント口が1つずつ。ちなみに、真ん中の長細いやつは、ライトです。

 反対側のドアの方にも、コンセントと読書灯があります。

 なお、ドアには内鍵がついていますが、外からはかけられない…かな?

 ということで、そんな感じで写真を撮ってるあいだに、発車時間です。いよいよ、ネオ・ヴェネツィアに向け出発!

 さて、本来は車掌さんの検札を待っているべきなんでしょうが、事前の情報によると、この列車の食堂車は結構混み合うのだとか。まぁ、確かに時間も夕食にちょうどいいですしね。ということで、食堂車にやってきました!

 さてここは一応、国際列車。ボンジュールなのかボンジョルノなのか迷うところ…と思ったら、チャオ!と来ましたww 20ユーロくらいの、リゾットとオッソブーコのセットメニューを注文。

 ちょっとリゾットが塩辛いですが、全体としては美味しいです!これが、列車で車窓を見ながら食べられれば、満足満足。ま、外は真っ暗なんですけどねww 夏なんかはもっと楽しそうですね。また乗りたい!あ、当然食堂車はクレジットカード使用可です。ユーロの現金払いも出来ますが。

 そうこうしているうちに、あっという間に食堂車は満席になってしまいました。長居もアレなので、部屋に戻りましょう。

 部屋に戻ると、ちょうど車掌さんが。部屋の簡単な説明、それからパスポートが預かられます。シェンゲン協定内でも預かる必要があるんですかね?www

 ついでに、今、ベッドメイキングもするか?と聞かれたような気がしたので、是非是非!とお願いしました。やっぱ夜行列車は横になってからが本番ですので。マットレスを敷いてもらい、袋に入ったブランケットを渡されました。こちらもなかなかおしゃれな感じ。また、列車の簡単な案内なども書いてあります。

 それから、車掌さんからは、食堂車で引換ができるウェルカムドリンク券と朝食券をもらいました。ウェルカムドリンクは、アルコールという気分でもなかったので、またもや食堂車に行ってオレンジジュースを貰ってきましたとさ。

 ということで、電気を消して、車窓を見ながら夜行列車を満喫していると、そろそろDijonに到着です。

 あとは、予めdアニメストアでダウンロードしておいた、ARIAを見たり。ネオ・ヴェネツィア行きの寝台列車で、寝転がりながらARIA見るの、控えめに言って最高ですね。ARIAを見つつ、ほどよく眠くなったところで、おやすみなさい…。

 ということで、いつの間にかシンプロントンネルを抜けて、イタリアに入っていました。山間の駅Domodossolaに運転停車中です。雪もだいぶ積もっていて、さしずめ、水上といったところか。在りし日のあけぼのを思い出しますね。物音ひとつせず、耳鳴りがするほどに静かです。

 そして、早朝のミラノに到着。おお!トレニタリアのマークだ!イタリアに来たことを実感します。

 さて、そろそろシャワーでも浴びましょうか…とここで問題発生!なんと、シャワーが全然出ません!ボタンを押しても押しても、ぽたぽたと水が垂れてくるばかり。これじゃ、おんぼろバックパッカー宿だ…。

 落胆しながら、とりあえず頭だけあらっていると、なんと今度は停電です。機関車付け替えのためだと思いますが、停電しちゃうんですね…。慌てて、携帯のライトを使い、踏んだり蹴ったりのシャワータイムになりました…。

…と思いきや、後ほど電気が復活した時に、シャワーのボタンをもう一度押してみたらこんどは、ちゃんと猛烈にお湯が出て来るではありませんか! ということで、ちゃんとシャワーを浴びることができました。良かった良かった。

 すっきりした気持ちで食堂車に向かい、朝食を受け取ってきます。パンとオレンジジュース、それにコーヒー。コーヒーはアメリカンとエスプレッソを選べますが、ここはやはりエスプレッソで!

 そうこうしていると、車掌さんがパスポートを返しに来てくれました。パスポートには返す人を間違わないようにシールを貼っている模様。

 そして、Veronaに到着です。ここは、ロミオとシンデレラ…じゃなかったロミオとジュリエットの舞台の街でもあります。一度、降りてみたいですね。

 艦これを起動し、イタリアでItaliaだ!とかアホなことをやっているとそろそろネオ・ヴェネツィアが近づいてきました。ほぼ、定刻通りの模様。

 車掌さんが、メストレ?と聞いて回っているので、違うよ!サンタルチアだよ!と答えておくなど。到着の車内放送等はなく、車掌さんが案内しに来てくれるスタイルなので、朝は、部屋のカギは開けといた方がいいかもですね。

 Venezia Mestreを過ぎれば、ネオ・ヴェネツィアはすぐそこです! まるで海の上を走るような、長い長い橋を渡り…

 到着!Venezia Santa Lucia!

 名残惜しい夜行寝台列車の旅も終わってしまいました。寝台列車は、降りる時はいつも、もっと乗っていても良かったなぁと思いますね。

 駅を抜ければ、すぐそこは運河!まさしく、ネオ・ヴェネツィア、ARIAの世界が広がっています。…ということで、次回!それでは。

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アウグーリオ・ボナンノ!【ARIA】2017-2018 ネオ・ヴェネツィアで年越し聖地巡礼記 その3


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