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『やったこと』はマネしない。『考え方』をマネしよう!

こんにちは! あたたけ です。


皆さん、突然ですが、『自己啓発本』って読みますか?
私は、まぁ、それなりに読みます。

で、皆さんは自己啓発本の何をマネしようとしてますか?

昔、何かのお話しで『社長自らトイレを掃除する』ということが
成功談として語られていました。
この話を聞いて、『じゃあ、社長がトイレ掃除をすれば会社は伸びるんだ』
というのは違いますよね。

大切なのは『会社トップの想いを従業員に伝える。』とか、
『従業員のモチベーションを上げる。』であって、
トイレ掃除はあくまでその手段でしかない。
もっと言えば、この社長さんは、別に従業員のモチベーションとかのために
トイレ掃除したわけではないでしょう。
ご自身の仕事への想い、周りへの感謝、謙虚な気持ち、そういったものが
トイレ掃除という形で表面上あらわれてきただけだと思います。
大切なのは『やったこと』ではなく、
『何を考えたのか、何を想って行動したのか』
のはずです。

研修などをしていると、具体的な事例をもっと教えて欲しい、と
言われることが多々あります。
確かに、具体的にやったこと(成功事例)は実感がわきやすく、
そのままマネをして取り組みやすいかもしれません。
『学ぶは真似る』という言葉もあります。
ですが、他人の『やっていること』を、そのまま取り入れて
本当に成功するのでしょうか?

世の中には無数の自己啓発本やビジネス書があります。
ネット上にも同様のものが多数あります。
これらの中には『成功した人が何を行ったか』を題材にしたものが
多くあります。
『やっていることをマネして同じように成功する』のであれば、
世の中は成功者だらけになるはずですが、現実はどうでしょう?

同じことが食品安全・食品衛生でも(当然、HACCPへの取り組みでも)
当てはまります。
作る製品や製造場所の規模、設備、立地環境など、状況が全く違うのに、
やっていることだけをそのままマネしてうまくいくとは考えられません。
では、何をマネするべきなのでしょうか?

取り組みがうまく進んでいる組織とは、
『自分たちの状況に合わせて問題点の抽出や対策を考えている組織』
ではないでしょうか。
(食品安全で言えば『自分たちにあったハザード分析が出来ている』組織)

表現を変えると、『考え方』と『状況』がうまくマッチしている組織です。
このような組織の具体的な『取り組み』は、
組織の『考え方』と『状況』から導き出されたものです。
『取り組み』だけマネしても、『状況』が違うのでうまくいくとは限らない
のは当然です(むしろ、うまくいく方が稀でしょう)。

状況は組織ごとに様々です。
であれば、成功した組織(あるいは人)のマネをするべきことは
『やっていること』ではなく『考え方』
ではないでしょうか。

次回以降、HACCPを中心に私の想いを伝えていきたいと考えていますが、
HACCPとは、自分たちでルールを決め、
自分たちでルールを守っているか確認し、
自分たちで決めたルールが製品の安全性確保に適しているか評価する、
『究極の自主管理』とも言えます。
皆さんには、『自分で考える』ということを忘れずにいただきたいです。

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