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国際規格の功罪② ~功・規格は共通認識~

こんにちは! あたたけ です。

引き続き、食の安全における『(国際)規格の功罪』についてです。

前回は、『罪』の部分に重きをおいた内容で、『認証(または適合証明)があっても、あきらかに管理不良な工場がある』という、あたたけの経験から、『日本品質とのアンバランス』や『審査精度』への疑問をまとめてみました。

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まぁ、そもそもは『認証取得で満足』という工場の問題なんですけどね。
この問題も、もしかしたら、『審査⇒認証』という見かけ上のゴールがあること、つまり『第三者認証という制度自体』の問題かもしれませんけどね。

では、食品安全の国際規格には意味がないのか?

あたたけは、決してそんなことはないと思います。
今回はその辺りをまとめてみます。

まず一つ目ですが、『規格=共通認識』というものです。

これは正しく、規格が作られた目的ですね。
監査する側が『自分たちの経験のみ』に基づいて各社バラバラな監査をすると、そら監査される側は困りますからね。
指摘内容がバラバラなくらいだったらうまく立ち回れるかもしれませんが、改善提案?指示?の内容が正反対のこともありますから。
こういうことを防ぐため、『食品安全国際規格』という共通認識が作られたわけです。
『個人の経験を持ちよって全体の知識(集合知)とした』とも言えるかもですね。

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ちなみに、『経験』というものは役に立つこともありますが、足を引っ張ることも多々あります。
『経験があることが固定観念に繋がる、発想の転換が阻害される』ということもありますが、そもそも『ただ長い期間従事してただけ』の空っぽの経験が役に立つことはありませんので。

さて、あたたけの『食品製造⇒小売』という経験!からの話ですが、食品工場と店舗での食品安全を考えた時、だいたい同じこともあれば、まったく違うこともあります。

何が同じで、何が違うのか?

ザックリまとめると、だいたい同じなのは『やること(管理対象)』、まったく違うのは『やるレベル(管理レベル)』なのかなぁと思います。
で、この『やること(管理対象)』が網羅されている(標準化されている)のが規格なんじゃないかなと。

世の中、食品安全だけでもいくつかの規格がありますが、それなりのレベルのものを理解しておけば、どんな食品企業に行っても、やるべきことはだいたいわかるんじゃないかなと思います。

ちなみに、数ある食品安全規格の中で、どれがおススメかと聞かれたら、今のところは『JFS』かなぁと思います。

理由は色々ありますが、『日本語で作られていること』と『製造とフードサービス(≒飲食、小売)の規格があること』の2点が大きいです。

『日本語』については、そもそも規格の日本語ってややこしい印象がありますが、外国の規格の和訳よりはさすがにわかりやすい気がします。

で、『製造とフードサービスがある』という点が、あたたけのような小売の立場ではとても使い勝手が良いのです。

先ほども書きましたが、店舗と工場とで『やること(管理対象)』はだいたい同じなんですよね。
なので、店舗と工場の管理対象を同じ規格に基づいた内容にできれば、店舗での経験!が工場監査(第二者監査)にも活かせるよなぁと思うわけです。
『工場監査は専門知識がいる』という抵抗感?を持っている人をけっこう見かけますので、『店舗の経験が工場監査にも活かせるんだよ』と示せたら、人材育成を少しはしやすくなるかなぁと。。。。

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ちょっと長くなってきたので、『食品安全国際規格の良い所』、続きは次回!
ではでは。今回はこの辺りで!

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