キミのこと ~小学生~
いい子だったキミのこと。
カラダも大きくて、何気に運動神経もよかった。
マラソンも早くて、小1のときは、学年5位。
お姉ちゃんの体育には期待してなかったから、
おかあさん、嬉しくてね。
すっごく期待しちゃったね。
それがキミのプレッシャーになっているとも知らずに、
マラソン大会で順位を上げることを強要しようとしてた。
マラソン大会が近づいて、
キミがお腹痛くなったりしても、
そんなのメンタルの問題だーーって。
あのときのあたしはひどい親だったね。
子ども達の成功体験を自分のものと勘違いしていたんだ。
ほんとごめん。
でも、小3くらいだったかな。
キミの作文を読んでガク然としたんだ。
「マラソン大会で上位に入って、
お母さんが喜んでくれてよかったです。」
えっ、
ここにはキミのための気持ちはないんだ。
あたしを喜ばすためだけにがんばっていたんだ。
ほんと、ごめん。
そして、
ありがとう。
そんな優しいキミが大好きだ。
でも、
もう、
あたしの期待に答えるために
苦しい思いをしなくていいよ。
自分のために生きていいんだよ。
ずっと重い荷物を背負わせてしまってごめん。
そうだ。
あたしがキミへ与えた使命も手放さないとね。
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