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note43 限定しない限定感をつくる

今日はちょっと内緒の話をします。
 
テレビショッピングを見ているとこんなことを言っています。
「さあ、残りは35個になりました、お急ぎください、今回限りの限定品です、もう2度とこの値段では出せませんよ」
と、プレゼンターが絶叫しています。
こんなことを言われると、買わなくてもいいのに、買ってしまう人も少なくないのでは。
しかしここで疑問です。
限定品というのは商品そのものが限定数なのか?
それとも値段が限定数なのか?
 
閉店セールも同じです。
不思議なもので、デパートの閉店セールは本当に人が沢山やってきます。
どういう心理が働いているのでしょうか?
普段売っていない商品も臨時に仕入れて、ラストセールとして売ったりします。
私は以前、売る側として閉店セール用の商品を探す手伝いをしたことがあります。
 
人は、得するメリットより、損するデメリットに反応すると言われています。
損失回避の心理です。
人は損失には強い恐怖や不安が伴い、それを回避する行動に出ます。
そこで、「限定」という販売手法で関心を呼び、購買意欲を高めるわけです。
 
限定には「期間(時間)の限定」「数の限定」「人数の限定」「製品の限定」等がありますが、中には、シラーッと別なところで、又同じ限定品が出ていることが・・・。
 
「限定」という言葉は使った以上は、ホントに限定にしないといけません。
骨董品みたいな1点物なら本当に限定品になりますが。
「限定」と言ったら、次に販売したくても、販売できません。
でも、もう少し売りたい、というのが本音でしょう。
そこで、秘策!ホントの限定ではなく、「限定感」を演出する方法があります。
 
言葉ではこういう言葉で表現できます。
「数量」「準備数量」「今回限定数量」
 
つまり、「今回はこれしかないです」という限定感を伝えつつ、「後日用意出来たらまた販売するかもしれません」という隠れたニュアンスが含まれているのです。
 
例えば、特別な蔵出しの酒、リトグラフ絵画、特別に作ったスイーツなど。
これらはまさに「今だけ、ここだけ、あなたにだけ」の物になります。
欲しい人にとっては、少々値が張っても手に入れたくなりますね。
しかし、「厳密な限定」でなければ、又追加販売もしたいですよね。
そんな時に限定感のある言葉を使ったら言い訳が立ちます。
但し、やり過ぎない程度に・・・。
 
ところで「限定」とは、販売戦術として、上顧客の差別化としても使えます。
 
例えば、オペラやコンサート、セミナーなどが終わった後、一種のオフ会が行われることがあります。
限定10名様で1人数十万円、アーチストや講師と触れ合うことができるので、他では得られない価値になります。
このやり方は、小さなイベントでも「変用」できますね。
 
例えば、スーパーやデパートなどで年間買い物額100万円以上のお客限定のVIPカードは如何でしょうか?
カードの色は金色又は黒色。
でも「このVIPカードで割引しますよ」は野暮です。
VIPは割引よりもっと価値のあることを望んでいます。
お客にインタビューし、お客の欲望を聞きだし、それを叶える内容のサービスを用意しましょう。
以前書きましたが、例えば・・・
「閉店後VIPカードをお持ちのお客だけのレセプション」
「後、○○円追加で、超レアな旅行にご招待」等。
 
「厳密な限定」と「限定感」の二つをうまく使い分けては如何でしょうか?
 
 

ついでに、こちらが現在私が熱海で活動している会社です。
お問い合わせはこちらまで。


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