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真砂楼開発 スケジュール編

この回では全体的なスケジュール感についてメモしていこうと思います。

まずコアメンバーで初めてのゲーム制作での目標を話し合いを行いました。
●約1年でゲームを発売する。
●作業日は1週間で1日
上記が最重要課題となりました。
その中で、0からゲームを作り上げていくスケジュールを組みます。
1人日8時間の計算です。
単純計算すると1ヶ月5週計算で月5人日
それを12ヶ月で計算すると60人日
簡単に説明すると、平日毎日8時間働いたとして3人のチームを作り外注管理なども含め3ヶ月で真砂楼を作るという計算になります。

過去仕事でご一緒した事はあるとはいってもお互いそこまで技量が分からず、各々の力で期間内に出来る事をディスカッションしていきました。

まずは下の画像の様にラフ背景モデルを作り
プログラマーの方にラフのギミックモデルをお願いしました。
約3-4日(1ヶ月)ほどで通しでプレイ出来る状態になり全体の物量などが見えて来ました。

毎週ディスカッションを重ねながら全体の物量を見て何が出来るか精査していきます。
・ギミック
・演出
・フラグ
・背景
・ゲームのストーリー
・エネミー
・UIデザイン
・レイアウト
このタスクを各班に割り振りゲームを制作していきます。
全体スケジュールの前半(1/3くらい)でラフとしてこの要素を盛り込みました。

普段仕事をしていて思う事があり、
この初動がゲーム制作には最重要だと思いその検証も兼ねていました。
このラフの時点でゲームでやる事を明確に決め決定する。
特に全体に影響する仕様周りなどの不安要素を潰して行くという事でした。

例をいうと、「扉はどうするか問題」
ゲーム制作をされてる方ならこのギミックがいかに厄介で重要か分かると思います。
今回の真砂楼では扉を開けたら開きっぱなしで、主人公がドアにインタラクトしないと閉まりません。
開ける時必ず押し扉になる。
ドアの構造的になかなか無いのですが、
必ず主人公から見てインタラクトすると押す形でドアを開ける様に決まりました。
これはドアコリジョンが手前に来て意図しない挙動を防ぐためという物です。
ただゲームによっては通常のドアの構造の方が都合がいい場合などゲームによっては開け方閉まり方が異なって来ます。
ジャンプ一つとっても天井のコリジョンや乗ってはいけない所に乗れるため、コリジョンの配置・デバックの確認などでタスクが一気に膨れ上がります。
(開発後半にジャンプという仕様を追加するだけで修正や見直しデバックを含めてとんでもないタスク量となります)

そういった全体に関わる様な仕様をこの時点で明確に決定する必要がありました。
基本的にここで決定した仕様は出来るだけ最後まで変更しない様に検証しました。

同時にゲームの進行、導線、ストーリーなどをラフのゲームに入れて取得物など含めたゲームが一通り遊べるようになっていきました。
ここからは肉付けをして行く工程で自分はひたすらアセットを作り、足りない部分やデザインなどは知り合いにお願いするなどして制作して行きました。
序盤に決めたスケジュール感は概ね間違っておらず予定通り1年後に完成させる事が出来ました。
予想外だったのは初めてという事もありSteamの登録や審査などで1ヶ月近くかかってしまった事です。

●1年間真砂楼を制作して感じた事。

ゲーム制作でまずラフの状態で全体像を作りあとは量産体制に入るというワークフローは思った以上に効果がありました。
ただ、ゲームを制作して想定外の問題も発生し、これもまた勉強になりました。
どこかで覚書出来ればと思います。

協力してくれたチームメンバーとの会議も有意義で、普段仕事では分からなかった事などかなり勉強になりました。
簡単に実装出来るのでは?と思ってる事が実はプログラマーとしてはかなり厄介だったり、その逆も然り、今回の制作で得れた知識はとても有益な経験となりました。
そしてゲーム完成に向けて手伝って頂いた方々にはとても感謝しています。

●資産
今回作ったゲームでUIやギミック・アセットなどの資産ができました。
次のゲームではこの工程が大幅に短縮できます。
その分2作目は本来やりたかった事にリソースを割いて制作出来ればと考えています。
次回はストーリの構想や技術面などを書いていければと思います。

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