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SNSは個人情報を集めるためにあるんだよ

自粛生活中、気が付くとぼーっとスマホを見ている方が多いですね。Facebook、Instagram、Twitter等々。。

人と繋がりたい欲求を見事に満たすこれらのソーシャルメディアが、自粛で人と会えない状況にあるいま、さらにその利用を加速させているように思えます。

スマホをみると、「今何してる?」と問いかけられ、気が付けば自分がどこで何をしているのかを、ほとんど何も考えずにつぶやきます。Instagramのストーリーという機能は、一定時間で消えるらしいですが、これはあくまでも閲覧できなくなるだけで、データとして消えてなくなっているわけではありません。

ソーシャルメディアは私たちに、常に何をしているのかを問いかけます。なぜでしょう。

答えは簡単。彼らは、あなたやあなたがつながっている友人の情報を集めたいからです。

ぼーっと生きていると、あなたの情報はどんどん広まってしまっています。それは、広告のブローカー間で売買されています。あなたが無償で売っているということです。

とはいえ、この状況に立ち向かうのはなかなかに困難です。「現在地を送信してもよろしいですか?」という画面表示に、一瞬怯みますが、ほとんどの人はOKします。あなたが現在地を追跡されたからといって、どれだけのプライバシーが損なわれ、それにどれだけの価値があるのか、分かりっこないですもんね。

なんとなく、自分のプライバシーが吸い上げられていることはわかりますが、それで今すぐにどうなるわけでもないので、それよりもいまSNSを使うことの楽しみを優先してしまうわけです。人は目の前の確実な利益を、将来の不確実な損失よりも優先してしまうバイアスがあるからですね。

また何となく、自分だけは大丈夫だなんていう、根拠のない自信を持ってしまうバイアスもあります。

何より、人は寂しさに耐えられない生き物です。人と人とのつながりを求めることを止めることはできません。

SNSはこういうバイアスをうまく利用して、プライバシー情報や個人情報を集めているのです。それがソーシャルメディアの本質なのです。

彼らは、あなたのパーソナルデータを集めていることを、できるだけ隠しています。初期設定が全部「同意」にチェックされていて、初期設定後に設定を変更しようとすると、とても分かりにくくされています。面倒にさせて設定を変更させないようにしています。収集したパーソナルデータをどうしているのか、ブローカーにいくらで売って、それがどのように利用されているのか、明らかにしていません。

彼らは、あなたが、テクノロジーを無償で利用する際の条件を本当に理解したなら同意しないかもしれない、と分かっているからです。

そもそも、これだけのパーソナルデータが収拾されている状況では、いまさら気を付けたって意味がないだろうとも思えます。

たしかに、既に収集されたデータをもとに機械学習させることで、個人を特定するなどもできないことではないかもしれませんが、現時点ではそこまでにはまだ至っていません。だからこそ、あいかわらず、SNSはせっせとあなたに投稿を求めて、イイネを押させて、フォロワーを増やさせているんです。

こういう状況が良いか悪いかということが問題ではありません。

データ社会が社会に利便性をもたらしているのは間違いないので、進むべき方向に進んでいるともいえます。

わたしも、仕事で情報を集めるときにツイッターをみますし、相手の弁護士がどんな人なんだろうとフェイスブックを検索したりします。とても便利です。

でも、ぼーっとしていてはいけません。

大事なことは、何が起きているのかを理解し、自分がSNSをしていることが、どういう結果を生み出しているかということを、頭の片隅にでもよいので意識することです。

それこそが、本当に自律的に生きるということなのでしょう。

交渉では与え合うことが大事だと、ブログのタイトルにしてまで語っていますが、与え合うには、自分自身が何かに依存することなく、自律的にならなければなりません。そうして初めて何かを与えることができるのです。これはとても大事なことです。

自粛疲れで、ぼーっとツイートしないように気を付けましょう。

ちなみに、私のブログはパーソナルデータを売ったりしていないので、どんどんコメントしてもらって大丈夫です(^^)

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