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【子を持つまで記】結局、産みどきはいつなのか。

36歳と10ヶ月、私は親になった。
自由気ままに生きてきた自分が、夫が、親になる日が来るなんて。
人生、何があるかわからない。

産みどきが分からない。

31歳で今の夫と結婚。
当時、仕事ではマネージャーに昇格したての頃で、さらにチームを任されたこともあり、
さぁ仕事頑張るぞ!みたいな感じだった。
結婚後、少ししてから夫も転職し、当時、夫も私もバリバリ仕事をしていた。

生理と私

生理痛が酷かったので(一日目と二日目は鎮痛剤がないと無理)、結婚してしばらくしてから低容量ピルを服用していた。2年ぐらい。
そして34歳の夏、子宮筋腫の摘出手術を受けた。
手術までの半年は、ホルモン療法で生理を止めていたので、31歳ぐらいから34歳の夏まで、ずっと薬で排卵をコントロールしていた。

子供が欲しいとかなんとか

思い返せば、夫と子供を持つことについて深く話し合った記憶がなかった。
私から見る限り、結婚当初、夫が子供を切望している様子もなく、
また、夫は夫で避妊し、私は私で(ピルの副次効果的に)避妊していた。
それについて「やめよう」という話は一度も出なかった。

私は、今の夫と結婚してから、子供が欲しいと言ったことがない。記憶がない。
10代の頃は、20代で子供を産んで、30代は子育て真っ盛り、と信じて疑っていなかった。
が、20代で結婚離婚を経験し、一人で生きていけるだけの力が必要だと考え、30代は仕事をバリバリしているのが現実だった。

結婚当初、仕事に脳みそのほとんどを支配されていたので、今欲しいと切望されても…と思っていたのは否めない。
私から子供の話題を積極的に出さなかったし、欲しいかという意思確認も積極的にしなかった。
無意識に、欲しいと言われるのを恐れていたのかもしれない。

土日は昼まで寝ていたい、平日は仕事以外無理、連休は気軽に旅行に行きたい、思いついた時に飲みに行きたい。
メンタルが弱いから、ノイローゼになる自信がある。
前の結婚の時なんか、結婚してその変化に適応できず鬱になったことがある。
朝から晩まで働いて、ストレスが溜まったら飲みに行く、土日は目一杯寝る。
こんな生活のどこに、子供が入る余地などあるんだろうか。
正直、子供を持つには不向きなんだろうな。
そう思っていた。

産みどきの前に、そもそもな問題

子供は、努力や情熱、かけたお金に比例して手に入るものではない。
それは周りを見ていて理解していた。
だから、欲しいと思ったからと言って子供のいる人生を歩めるとも限らない。
望んでも手に入れられないものを、積極的に欲しいと口に出す気持ちにはなれなかった。
やっぱり、傷つくのが怖かった。

きっかけ①

ファミリー向け賃貸に住んでいるからか、
うちには新築・中古のファミリー売り物件のチラシがよく入る。
間取りは大体3LDK、4LDK。
今は、2LDKで「寝室」「書斎」として2部屋使っている。

35歳の夏、子宮筋腫の手術から1年経とうかという時に、
「今すぐ妊娠しても出産は36歳。年齢的に意思確認する最後のタイミングかもしれない」とふと思い
スーパーからの帰り道に夫に切り出してみた。

「うちらはずっと二人暮らしだから、4LDKとかはいらないよね〜」
すると夫は
『ずっと二人かどうかは分かんないじゃん』。

どうやら欲しくない、というわけではないらしい。

「でもさぁ、私もう35になったし。今最速で妊娠しても産むの36だよ。欲しいなら欲しいで今すぐ動き出さないかんと思うけど。年齢が上がると妊娠も難しくなるよ。どうする?年齢的にラストチャンスだよ?欲しいとも欲しくないとも言ったことないけどどうなの?」
『欲しくないとは言ってないよ〜』
「じゃあどうするの、妊活始めるならすぐだよ」
『そうだねぇ、始めようか〜』

なんかそんな感じで、あの時は私が若干キレ気味で迫った気もするけど、
そんな感じで我が家は「子を持つ」ことに対して動き始めた。

心の中で、
私が切り出さなかったらこの人はこの先「今更!?」っていうタイミングで切り出すんだろうか。
いや、切り出す気がしない。言いそうにない。
私に言わせてんじゃねーよ!!欲しい気持ちがあるなら自分から言えよ!!!
ってキレてたのは内緒。

きっかけ②

コロナ禍になって、在宅勤務になったことは大きかったと思う。

通勤時間がなくなったことで満員電車に押し込まれるストレスから開放され、
煩わしい対人関係から開放され(人と会うのがストレスって社会人としてどうなのか)、
対面の飲み会がなくなったから深夜帰宅もオールもなくなったし、
朝昼晩家でご飯を食べられるし、
大好きな夫と24時間一緒にいられるし、
コロナ禍ながらストレスフリーな環境が整った。

出勤ありの生活では、
不規則だし平日は疲労困憊だし、
飲み会は終電または朝までコースだし、
子どもを持つなんて余裕はなかった。

結局、私の産みどきはいつなのか

離婚のときもそうだったけど、
「( ゚д゚)ハッ!今だ!」
となるときがある。
それが私にとっては、35歳かつコロナ禍の2020年だった。


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