1年の長さの体感的な変化

明日から休暇だと風呂で頭を洗いながら考えているうちに一瞬で年末年始は過ぎ、2021年が始まって早数日が過ぎた。今年はどんな一年になるだろうと思いを馳せると同時に、時間の経過の早さにも驚かされる。2021年という字面はもはや近未来に見えてしまい現実感があまり湧いてこない。

これに関連して、巷では高校卒業くらいで体感的には人生の折り返しだという説がある。これには今まで生きてきた累計時間に比して1日の長さが相対的に小さくためだという理由づけがなされている。直感的には納得感があって結構面白いと思っている。

自分の年齢では思春期の頃に比べてどれくらい時間を短く感じるのか確認しておこうと思い下のグラフを見てみた。y = 1/x を 1/15で規格化したもので、上の説に従えば、15歳の時の翌1年の長さを1として、age[歳]のときには翌1年をどれくらい長く感じるかを表していると言ってよい。

画像1

最も多感であったであろう思春期に比べどんどん目減りしていき死期が近くなると1/5近くにまで翌1年の体感的な長さが減少する。祖母的にはひと呼吸したと思ったらひと月が過ぎるなどと言っていたのでそれに比べると意外と長いんだな、と思った。

しかしここまで書いて待てよ、とも思った。
"今まで生きてきた累計時間"を物理的な時間(=年齢)で数えているから意外と長くなってしまったのかもしれない。"体感時間"で累計時間を数えれば、一瞬ごとに  1/累計体感時間 の長さづつ時を重ねていくはず。つまり物理的な年齢(:=physical age)がtであるときの累計体感時間(:=mental age)をm(t)として書くと以下が成り立つのでは。

スクリーンショット 2021-01-03 23.19.11

(*生まれたばかりでm(t)が0近傍のときは体感時間dm(t)が発散してしまうから生後1,2年の記憶が無いのかも、とかもついでに思った。)
m(1) = 1 (物理年齢1歳時点で体感年齢1歳)だとしてm(t)を解くと以下。

スクリーンショット 2021-01-03 23.39.50

スクリーンショット 2021-01-03 23.53.58

実年齢と体感年齢の関係をグラフで見ると上のようになる。
確かにm(18歳)=5.916でm(75歳)=12.20なので、mental ageで見ると18歳時点が大体折り返し地点になっている。巷の説はこれのことを指しているのかもしれない。


スクリーンショット 2021-01-04 0.06.01

一方で 縦軸を (m(t+1)-m(t)) / m(t) (... これまでの累計の体感時間と翌1年で感じる体感時間の比)にして翌1年に感じる時間の大きさを冒頭のグラフと同じようにみてみると、物理年齢で測った時とほとんど様子は変わらなかった。ただ祖母は盛って話していただけなのかもしれない。

まとめ

年齢の1/2乗で体感時間は積もっていく。新しい年齢の数え方としてどうぞ。