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引っ越しって大変だぁ


先日、引っ越しをしました。
デパート君が不登校気味になったのをきっかけに心機一転、市営住宅に引っ越したのですが、住民から苦情が出て、半年くらいで市営住宅を出ることになり、急ピッチでしかも格安で探した我が家。それから4年。さすがに2Kでは狭すぎました。
支援学校卒の次男君の仕事も落ち着いてきたので引っ越すことにしました。
180センチを超える愉快な子供たちと私ではかなり狭く、ゴミ屋敷かと思われるくらい足の踏み場が無くなってきましたから・・・。

ドラえもん生活からの脱却

子供たちに「引っ越ししたいなあ」と言ったら、デパート君(三男)はいきなりネットで探し始めました。すぐにでも引っ越す勢いです。デパート君の条件は今と同じ家賃・個人の部屋を単独(襖繋がりの部屋は✖)・ご近所トラブルがない部屋(市営住宅の時に近所の人から苦情が出て、夜中に階段の踊り場で私が詰め寄られるということがあったので)を確保すること。
今までのアパートは襖繋がりの部屋が1つ。プライベートを守るはことは厳しいです。そこで無い知恵を絞って、デパート君は「押し入れで寝ていい?」と言ってきました。いわゆるドラえもん生活です。勢いに負けて承諾してしまったら、すぐに押し入れにある次男君の荷物を部屋に出し、押し入れ一階にすのこを敷き始めました。しかし180センチ・80キロオーバーのデパート君です。その上で寝ていたら、一か月もしないのにすのこにひびが入ってきました。汗っかきなので、すのこだけでなく押し入れの床もカビがはえてきました。それからしばらくして、すのこは割れました。割れたのをきっかけにドラえもん生活は解消!渋々私と一緒の布団で寝ることになりました。
押し入れに入れてあった荷物をドラえもん生活するために全部部屋に出したのですが、その荷物を押し入れに入れることはできない二人なので、元居た部屋にはデパート君の寝る空間が無くなってしまったのです。荷物を戻せばいいのではと思うかもしれませんが、そんなことは絶対にしません。一度出したものを戻すというのは、無駄なことと考えてしまうようです。次男君は、デパート君が出したのだから、デパート君が片付けるのが当たり前という考え。なので、どちらにしても戻すという選択肢はありません。そのことに触れると不毛な争いになるので、ここはそうっとしておきました。なので、次男君は、高く積まれた荷物に埋もれた6畳の部屋で、あっちにぶつかり、こっちにぶつかり、時々襖を蹴り飛ばし、外れた襖を掛け布団にしながら寝ていました。
とにかく、自分のプライベート空間を確保したいデパート君です。私の言った一言で新居探しを始めました。引っ越そうかな=引っ越すです。もう、すぐにでも引っ越さないと気が済みません。早速、パソコンで新居探しを始めます。自分の条件に合った場所にヒットすると、すぐに「見に行こう!」と言い出します。断ろうものなら大威張りの大愚図り!仕方なく付き合いますが、長い目で見るとこれはちょっとなと思もうものばかりです。それで口論になり、なかなか決まらないと、またすぐにヒステリックになります。
引っ越すためには、お金が必要ということもわかりません。そのことを説明すると、「なぜ引っ越すと言ったんだ【怒】」。お金ができたからといってすぐアパートが見つかるとは限らないし、どのくらいの家賃で住めるのか、初期費用はどの程度かかるのか知りたいから、今から物件を見ておくんだよ。と言っても全然話を聞いてくれません。最後にはパソコンを投げつける勢いで「探しても意味がない!もう探さない。」「だまされた!」と言って、その日から探すのを止めてしまいました。(実際投げることはしませんが)

引っ越し先決定

引っ越し費用が何とかなりそうになったので、さあいよいよ私も本腰を入れてアパートを探し始めました。でも、デパート君はさっき書いたように怒って全然話を聞いてくれません。私に対して、絶対大丈夫という信頼がある(母が決めたことは間違えていないと昔からそう思い込んでいます)というのもそういう態度に出るのかもしれませんが。次男君は始めから母任せです。仕方ないので、一人で一度見に行き、ある程度決めてから子供達と内覧にいくことにしました。
不動産屋さんは、できるだけ早く決めてほしいようで、息子たちを連れて見に行きたいと言うと、結構嫌な対応をされました。でも、私に絶対の信頼があるだけに、もし少しでも気に入らないことがあると、それをネタにかなりくだをまかれてしまいます。私だけで全部を決めてしまうと、もし何かあった時に凄いことになるので、一緒に内覧することは避けられません。次男君の場合は、たくさん見ると、どれがいいかわからなくなるから、母がよさそうだなと言うところを絞って見せてくれればいいよという感じです(汗)。(因みに次男君の希望は具体的にはありません。見た時の印象のみです。沢山見せるとそれはそれで怒り出すのが次男君です<笑い>)なので、3つくらいを選んで内覧しました。
ご近所トラブルについては、入ってみないとわからないということでした。

そんなこんなで、やっと引っ越し先がまりました。今度は部屋が4つ!全て襖つながりではなく、壁で仕切られた部屋です。デパート君はそれが気に入った様子でした。しかも二階建て!全部壁で仕切られている部屋です。家賃は少し高くなりましたが、次男君からの家賃収入もあるのでなんとかなると・・・・思いたい(汗)

引っ越しに向けて

いつ引越すか、、パイプラインはどうするかなど、考えることは山積みですが、私たちにとっての一番の大仕事は、今住んでいるところの大掃除です。まずは、時間の空いた時に使わないものから段ボールに詰めたり、バックに入れたり、とにかく荷造りをしないといけないのですが、デパート君は全然始めません。次男君は、言っておくとそれなりに始めるし、始めれば早いので安心なのですが、デパート君は全然です。仕舞には「母がやってくれてもいいんだよ。」「引っ越すって母が決めたんだから、手伝うのは当たり前」「俺が引っ越したいと言ったわけではない」時には全然まとまってないのに「まとまってるから、あとはそれらを詰めればいいだけ」等と言ってきます。それがまた、さらに私や次男君をイラつかせます。仕方ないので、デパート君の荷物は当日まで放置しました。
後で聞いたのですが、個室は欲しいけど、今のアパートの隣のおじさんは優しいし、市営の時のようなトラブルもないので、本当は引っ越ししたくない。これから住むところはどんな人が住んでいるかもわからないから、不安で仕方がなかったようです。
今住んでいるところの最終点検日を末日にしました。新しいアパートの鍵の引き渡しは中旬、ガス、電気、水道も同日開通。エアコンの引っ越しは下旬。等と着々と決まっていく中、元のアパートの掃除をやってはいるのですが、全然きれいになった感がありません。押し入れの中の荷物を出したりしているからかもしれませんが、逆に散らかしているのかと思うほどでした。結局片付いたのは、友達夫婦が来てからでした(下旬)。その数日前に次男君が実家に行って軽トラを借りてきてくれました。律儀な次男君は、ただ借りるのは申し訳ないからと言って、実家のハウスのマット敷きのほとんど一人でやってきたそうです。子供子供と思ってきたけど、片道1時間はもかけて一人で軽トラを借りに行く、しかもマニュアルです。その軽トラを運転してくる次男君は本当に大人になったなあと感じ、涙腺が緩くなってしまいます。

最強タッグ登場

月の最終土曜日に友達夫婦が泊まりで手伝いに来てくれました。土曜日はデパート君の授業参観・保護者懇談会などがあったので、友達夫婦と次男君に掃除等を頼み、私とデパート君は学校に向かいます。帰ってきたのは夕方5時でした。さすが友達夫婦です。私が合流した時には、元居たアパートから荷物は全てなくなり、新居に移動できていました。あとは新居での作業と、元のアパートの掃除だけです。次男君が借りてきた軽トラも最強ですね。

大人になった次男君

次男君は、自分で運転し、軽トラを実家から借りてきて、自分の家なんだから、自分がやらないといけないということを言っていました。これだけ聞くとさすがだなと思ってしまうのですが、言葉とはうらはらに、指示がないとすぐに休んでしまいます。友達が"これ持って行ってね”と言うと、それはできます。要は軽トラに乗せ、運び、降ろす作業が自分の仕事だと思って行動するので、それは完璧です。でも、本当は荷物を詰めたり片付けたりする作業の方が大変です。それが分からない次男君は、荷物を新居に運び、元のアパートへ戻ると「まだ~?」と言って玄関で待っていたそうです。運ばれる荷物ができるまでその場で待っているだけの次男君。できるだけ荷物を運び、早くに元居たアパートに帰りたい次男君は、新居に荷物を運ぶ時は、奥から詰めてくれると助かるのですが、入り口付近から荷物を運び入れてしまいます。そのため、玄関から入ることができなくなってしまいました。
以前なら、始めから友達夫婦に頼んで、可愛い笑顔で逃げ回っていた次男君ですが、今回は自分から軽トラを借りに行き、荷物も自分で何とか運んでいました。また、これだと荷物が入らないなどの話をすると、同様に怒り出すことが多かったのですが、怒らず話を聞いてくれるようになりました。〈これでも、大分おとなになったんです✌〉

自分の部屋だけを片付けたい!

デパート君に、友達夫婦が来ているのだから、まずは友達夫婦よりも沢山動かないといけない。また、私たちだけではできないことを一緒にやってもらうから、その手伝いをしてほしいとお願いしました。しかし、デパート君はなかなか思うように動いてくれません。動かないだけではなく、大きな声で文句を言い始めます。私自身、友達夫婦は手伝いできているのだから、頼んでいるのだから私達家族の方が友達夫婦の倍くらい動かないといけないという気負いがありました。なので、本人の気持ちを考えずに注意ばかりしてしまってました。言えば言うほど反発するのは分かっているのにです。結果、デパート君は動かないだけではなく暴言も出てきてしまったので、私のためのクールダウンも兼ねて、友達に直接デパート君への指示をお願いしました。そうすると、驚くくらい動きます。友達も付き合いが長いので、指示も的確です。と言っても、皆さんが想像するよりは全然動けてませんが・・・・(-_-;) 友達の寛容さに感謝です。


疲れちゃったデパート君

予定外の動きへの対応がなかなか難しいデパート君です。前のアパートの掃除が終わり、夜になったら喉痛を訴えてきました。
デパート君が言うには、風呂掃除の時に使った洗剤の使用方法を読んだ時に、マスクをした上で換気をすると書いてあったのに、自分はそれをしなかったから、喉が炎症を起こしてしまった。死んでしまうかもしれないということのようです。その場は、うがいをさせ、しばらく様子を見ようということになりました。

月曜日

授業参観の振り替えで学校が休みだったので、いつもの発達外来の通院の予約を入れました。喉痛のことを言ってくるかと思ったのですが、楽しみだからか、普段通りに支度をしてでかけました。

火曜日

担任の先生に喉痛と頭痛を訴え早退してしまいました。あとで聞くと、その日は、ちょうど貧血検査と言うことで血液を少し抜いたそうです。元々注射の苦手なデパート君なので、喉痛のほかに頭痛も出てきてしまったようです。結果、早退することになりました。ちなみに熱は平熱です。帰宅後もはかりましたが平熱だし、元気にYouTubeを見ていました。

水曜日

喉痛を理由に通院を要求。どうしても行きたいというので近所の耳鼻科に通院しました。その後学校に行かせたいし、本人も行くというので、朝早くに順番取りして、一番に見てもらうことができました。結果は咽頭が少し炎症を起こしているので風邪だろうと言われました。
さあ、急いで学校に向かおうと思ったのですが、今日はは古いアパートの鍵を返し、最後の点検をしてもらう日でした。通院はできても、学校まで送ることができません。仕方ないので、午後から出勤するという次男君に送りを頼みました。無事に送り届けたと次男君から電話がかかってきたので、安心し、お礼に次男君にランチを奢るということになりました。ファミレスに入り、いざ注文しようというときに学校から電話がありました。

「デパート君の病院はどうなりましたか?」

13時過ぎ、学校から電話がかかってきました。「病院はどうなりましたか?」と聞かれたので、風邪なので、学校で普通に過ごしてだいじょうぶみたいなのでお願しますというと、「まだ到着してません」という返事が返ってきました。私の頭の中は真っ白です。送っていった次男君がその場にいたので、その時の状況を聞きました。すると、次男君は駐車場まで送り、学校の方に向かってデパート君は歩いて行ったから、母に電話したんだよと言ってきました。そのまま学校に伝えます。
とりあえず、学校の中をもう一度探してもらいましたが見当たりません。次男君が携帯にかけると、一度はかかったのですが、かかる前に電話が切れ、それ以降は電源を落としてしまってようで、それ以降は繋がりません。
心配なので、とりあえず私は仕事を急遽休み、学校と家の間でデパート君が立ち寄りそうなところを探すことにいました。学校はいつも行く市営の学習室までデパート君を探しに行ってくれたそうです。学校と相談して、とりあえずできることをやってみようということになりました。

どうしようお母さん

私の気持ちの整理がつき、準備も整って、次男とのランチが終わり車に乗った時です。デパート君から電話がきました。電話に出てみると、小さい声で「どうしようお母さん。学校から帰ってきちゃった(泣)」と言ってきました。
怒りたい気持ちと言うより、連絡が来てよかったという安堵の気持ちの方が強かったです。
話を聞くと、【学校までは行ったんだよ。玄関に入って上履きも履いた。途中に体育の先生にあったので挨拶もした。でも、トイレに行きたくなったから入って、クラスに向かう途中玄関見たら何となく靴を履き替えていて、あとは何かに追われるように学校を出て、しばらく歩いていたらバスが来たからそれに乗った。駅について、家とは反対方向の電車に乗ろうかどうしようか迷ったんだけど、トイレに行っている時に逆方向の電車が行っちゃったから帰ってきた。】ということのようでした。

次男君ではなく私が送っていったらこんなことにはならなかったのかわかりませんが、とにかく帰ってきてよかったと思いました。普段いない方が楽なのに等と思うことはたくさんあるけど、いなくなるとそれは寂しいものです。
連絡くれてありがとう。帰ってきてくれてありがとう。
やっぱりいないと寂しいな。

その後、デパート君が話すのをただ聞いていました。その時間はとても幸せなものでした。

学校に、デパート君が帰ってきたことを連絡すると、学年主任の先生から「今日はきたくなかったんですね」と言われました。この言葉にとても救われました。学校にも感謝です。

子育てって一人ではできない。みんなに助けてもらっていると実感。そしてそんな思いを胸に今日も頑張ろう。


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