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『百敷や 古き軒端の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり』順徳院
《意味》
この宮廷の荒れた古い軒端に生えている忍草を見るにつけても、やはりいくら偲んでも偲びきれない、栄えていた昔の良き御代だなぁ。
小倉百人一首最後の締めくくりは、華やかだった時代を懐かしむ、哀しき帝の一首です。
この歌の作者・順徳院は、承久の乱を起こした後鳥羽上皇の息子。朝廷から鎌倉幕府へと権力やお金が移りゆき、日本の最高位でありながら思うままに世を動かせない、そんな中で帝位についた方でした。武士から貴族に、幕府から朝廷にと権力を取り戻すために後鳥羽上皇が起こした承久の乱に、積極的に参加したことで佐渡に流され、都に戻ることのないままその生涯を閉じました。
政治に関しては父・後鳥羽上皇が院政の中で取り仕切っていたため、勉学や歌道に励み、その歌道の師は藤原定家が務めたと伝わります。
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941字
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