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『わが庵は 都のたつみ しかぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり』喜撰法師

《意味》
私の家は都の南東にあり心静かに暮らしているのに、世間の人は私が世を煩わしく思ってこんな山中に住んでいると言っているようだ。


小倉百人一首随一の駄洒落歌。言葉遊びをふんだんに取り込んだ楽しい一首です。

「泰平の 眠りをさます 蒸気船 たつた四杯で 夜も寝られず」
歴史の教科書や史料集でこのような歌を目にした覚えはないでしょうか。江戸末期に黒船が現れ、混乱する幕府や世情を歌った狂歌です。
この中で「蒸気船」はもちろんペリーの黒船のことでもありますが、今回の歌の作者・喜撰法師にちなんだ言葉でもあります。

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