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『誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに』藤原興風
《意味》
私は一体誰を心の許せる長年の友としたらいいのでしょうか。
千年の寿命を保っている高砂の松でさえも昔からの友ではないのに。
老いの孤独。残される寂しさを詠った歌です。
藤原興風は日本最古の歌の学問書「歌経標式」の著者で奈良時代に活躍した藤原浜成のひ孫と言われています。生没年は詳しくわかっていませんが、「人はいさ」の紀貫之、「久方の」の紀友則と同じ時代に活躍していたと考えられています。数多くの歌合に参加し、三十六歌仙にも選ばれています。また、琴の名手でもあったようでした。
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