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『人もをし 人もうらめし あぢきなく 世を思う故に もの思ふ身は』後鳥羽院
《意味》
人が愛おしく思われ、また恨めしくも思われる。
つまらないこの世を思うがゆえにあれこれと思い悩むことが多い我が身は。
人の上に立つものがゆえの悩み。思うままにならない世を嘆く心です。
後鳥羽院は平安の終わりから鎌倉の始まり頃という、まさに激動の時代を過ごした方です。平家が三種の神器と安徳天皇を奉じて西へ逃げてしまったため、祖父・後白河上皇が対抗して擁立したのが幼き日の後鳥羽天皇。その後鎌倉幕府が力を持ち始めたため、朝廷の力を取り戻そうと立ち上がり承久の乱を起こしますがあえなく敗れ、隠岐に流され、そのまま2度と都の地を踏むことなく亡くなってしまいます。
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