『契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 浪こさじとは』清原元輔
《意味》
二人で固く約束しましたよね、互いに涙で濡れた袖を絞りながら、あの「末の松山」を波が決して越えることがないように、どんなことがあっても二人の愛は変わらないでいましょうと。
「あんなに誓ったはずなのに…」
恋人の心変わりを責めつつ、もう一度やり直したいと願う一首です。
この歌の作者・清原元輔は、先週ご紹介した「夏の夜は」の清原深養父の孫、そして清少納言の父にあたります。祖父と同じく政治的な出世は芳しくなく、しかし歌人としては大変優れていたと伝わっています。
即興で歌