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海外生活│留学や駐在は何年が理想的なのか。

海外生活は得るものが多い。
留学や駐在での数年の海外生活は、スキルアップしたり、知識や経験を積んだりするのにとてもよい。でも、将来的に日本で安定した生活を送りたいと思っている人にとって、それ以上の海外生活はリスクでもあるのではないかと私は思う。

夫の駐在に帯同して海外生活をしている妻を駐妻という。
私たち駐妻はいろいろなところでコミュニティをつくる。
そのうちのひとつに駐妻テニスサークルがある。
テニスサークルに所属する人は、シンガポールに来て長い人や、他の国の駐在を経てシンガポールに来た人など、日本を離れて長い人が多い。来星して間もない人が多い語学学校仲間とはなんとなく違う。
日本を離れて長いからなのか、そこには今の日本社会だったらハラスメントと言われてもおかしくないことが存在する。

他サークルとの交流戦に今回は誰が出ようか、という話になった。今まで避けてきた私であったが、そろそろ避けられないなと思い、承諾した。
そこまでは、ただ私が空気を読んだだけのことなので問題ないのだけれど、あとからキャプテンは「私、無理やり出させてないよね???」と言ってきた。
キャプテンという立場でその発言はアウト。
年上でキャプテンのあなたに私は「そんなことないですよ」としか言えないじゃないですか。

「運動後のビールは最高」という決めつけで良かれと思ってビールを進めてくる。
「ここのビールすっきりしていて飲みやすくておいしいよ!私たちは飲むんだけどどうする?」
みんな飲むよという雰囲気とビールのゴリ押しで、「じゃあ私も」としか言えないじゃないですか。ビール以外のメニューを見る隙さえなかった。本当はビール苦手なのに。。。

その人たちの性格が悪い、ということではない。むしろ、優しい人が多いと思っている。
ただ、日本の社会に触れていなさ過ぎて、コミュニケーション方法が更新されていない。私が新卒で会社に入社した時には、すでにそんな圧もビールの強要もなかった。一昔前の社会を見ている感覚だ。

日本企業で働く駐在員であれば、日本の本社とのやり取りなどで日本の社会と直に接する。日本に住んでいる主婦は、もちろん日本社会のなかで生きている。現地採用で働く人や仕事をしない駐妻は、日本社会から疎外されてしまう。

その状態で日本に戻るといろいろ苦労する。たとえ海外でいい経験を積んでいたとしても、日本社会になじむのは難しい。海外に長くいればいるだけいいというわけではないのだなと思う。せっかくのいい経験は日本社会の感覚を失っていない状態で持ち帰りたい。その方が今後の人生に役に立ちそうだ。

シンガポール生活3年目。目標は人それぞれだけれど、私はもう十分な経験を積んだと思っている。私にとって3年という時間は十分だ。さて、そろそろ帰国の計画に取りかかろうか。

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