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生成AIはJersey Club(ジャージークラブ)を作れたのか

そりゃプロンプトで丁寧に指示だしたらできるでしょうけども。
今回はAIの中でもクリエイティビリティについて考えてみます。


ジャージークラブとは

ジャージークラブは一言で言うと、2000年代初頭にニュージャージー州ニューアークで生まれたエレクトリッククラブミュージックです。

ぼんやりと流行っていたのですがCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」で一気に知名度を上げました。
よく聞くとわかりますが、マリンバの音で2つ、その後3連打と特徴的なビートです。
「たんたん、たんたったん」みたいな感じです。

よく聞いてみたらマリンバだけじゃなかった。

ジャージークラブの特徴

主な特徴としては以下のようなものがあります。

  • 90年代後半から「ブリックシティクラブ」と呼ばれて誕生

  • テンポが速く、130-140 BPMの「弾むような」リズムが特徴

  • スタッカートや細かく刻まれた強烈な3拍キックパターン

  • ラップやR&Bの曲のリミックスが急増中

  • バルチモアアクラブの影響を受けているが、よりハードなキック音とサンプリングを重視

  • 2020年代初頭ごろから、TikTokなどを通じて国際的に注目を集める

ジャージークラブは、独特のリズムパターンとサンプリング技術、そしてダンスカルチャーとの強い結びつきが特徴的な音楽ジャンルです。

MCバトルシーンでは上記のように、ジャージークラブ特集みたいな動画ができるぐらいまでに流行りまくっています。

ちなみに私の音楽知識はそこまでないので許してください。

これも私が書いたやつですが1年前ぐらいなのでちょっと古いかも。

ジャージークラブの流行は予測できたのか

音楽生成AIといえば、SunoAIやUdioなどがありますが、プロンプトはテキトーでも、無難な楽曲を作成します。

ちなみに音楽生成AIでもAIVAは手打ちで作れるのでちょっとベクトルが違います。

この子達がジャージークラブを生成できるのか問題です。
上述の通り、TikTokなどで「Bling-Bang-Bang-Born」が発表される前から注目されていた曲自体はありました。

代表的なのは、NewJeansの「Ditto」などが有名ですね。

しかし、いくらバズっていたとはいえ、カテゴライズすると、音楽の1ジャンルどころか1ジャンルの中のさらに細分化されたような立ち位置なので学習したとて無難なプロンプトでは生成しないと思うのです。

現状でも雑プロンプトでは作りにくい

SunoAIでジャージークラブを作りたい増井光生
左上の「Song Description」がプロンプト

プロンプトを「Jersey Club」だけで2曲、「Jersey Club Hip Hop」で4曲、Instrumentalにしてさらに2曲生成しましたが、ジャージークラブのような音はできませんでした。
(正直簡単にできると思ってました)

AIで音楽も数秒でできるようになりましたが、バズらせることはできてもブームが終わった後に文化として残るようなものは難しい気がしました。

元々0ベースのものは厳しい説があったのですが、ジャージークラブに関してはヒントが市場に現れています。
となると無難なものを作るのが精一杯なのかなと思います。少なくとも現時点では。

知らんけど。

クリエイターは無くならない

割とクリエイティブなものは人間が作った方が良い派だったのですが、今回のジャージークラブ認識してない問題からやはり確信しつつあります。

本音は「人間の方が強い」「やっぱりAIかな」「いや人類だろ」と行ったり来たりしてましたが。

むしろ、商品はAIでちゃちゃっと作っちゃって余った時間で作品を作るのが理想な付き合い方かなと思いました。

毎回同じこと言ってる気がしますが、今回はクリエイター目線ということでご容赦ください。


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