文字と共に歩んだ子ども時代
どんな子どもだったかと聞かれれば、「ずっと文字を読んでいた」と答えます。
#1ヶ月書くチャレンジ の中で自分がどんな子どもだったか振り返ってみました。本当に文章が好きだった気がする。
近所に図書館があったため、小さい頃から母に連れられて頻繁に通っていました。絵本はもちろん、紙芝居でさえ自分で読んでいました……誰かから読んでもらいなさいよ。
小学生の頃、国語の授業の中で「好きな本を紹介しよう」という取り組みがありました。そのときハマっていたシリーズ「めがねっこマノリート」を紹介しようと。大勢の前で発表なんか大っ嫌いでいつも目立たないようにさっさと終わらせていた私でしたが、これにはどこが好きでどんなところが面白いのかをぶつけちゃいました。「とっても素敵な発表ですね。イキイキとしていました」と先生からコメントをもらい、嬉しかったことを覚えています。
また、エッセイに出会ったのもこの頃です。
さくらももこさんのエッセイ。ちびまる子ちゃんの原作者が書いている&表紙が可愛いという理由だけで手にとりました。しかし実際に読んでみると、子どもながらこんなにも面白い本があるのか、と衝撃が走ります。まるで友だちとお喋りしてるかのような感覚になりました。
中学生の頃は本もでしたが新聞に興味が広がりました。
学校から帰ってくると国語辞典とノート、ハサミとのりを用意し新聞を広げます。政治や経済のニュースはよくわからなかったけれど、隅から隅まで読み進めます。知らない言葉に出会うと国語辞典で調べ、ノートに書き留めました。好きな文章に触れるとそこを蛍光ペンでなぞり、記事を切り取ってノートに貼り付けました。力尽きて新聞の上で昼寝をしていたこともしばしば……(笑)
誰からやれと言われたわけではなく、学校に提出して内申点をあげようと思ったわけでもなく。自分がしたくて勝手にしたこと。我ながら熱意が凄いなと振り返ります。ちなみに推し辞典は新明解国語辞典です。
文章を書くことも好きでした。文集には自分が通っていた小学校を舞台にした物語を書いていたり、教科書に載っている小説の続きを書いたり……。高校では文芸部に所属し、仲間も見つけます。
だから、将来の夢は常に文章に関わる仕事でした。作家、絵本作家、国語辞典を作る人、天声人語を書く人、編集者……。
ところが現在、実際に就いた仕事は文章に全く関係ない。大人になるというのはこういうことなのだろうか。子どもの頃の私が見たらガッカリしないか心配です。
でもね、大人の私も新しい場所《note》でまた文章を書き始めているよ、と声をかけてあげたい。
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