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パウパトロール、ケントのリーダー力

はじめに


子どもを持ってからというもの、大人世界だけでは見ることができないものを目にするようになる。その一つに子ども向けのアニメがある。
パウパトロールというアニメをご存じだろうか。世界中で人気のあるこのカナダのアニメは世界160か国以上で放映されている。フランスの子どもも男女児問わず人気があり誰しも通るアニメといえよう。日本でも放映されているようだが、フランスまでの人気とはいかないようだ。日本だと教育テレビやアンパンマンやなどの強豪揃いのため、目立ちにくいのかもしれない。ちなみにフランスのパウパトロール人気の年代は2歳~5歳ぐらい、小学校に上がる前までである。3歳の娘ももれなくこのアニメが大好きで、日本語とフランス語バージョンでいつも楽しみに観ている。 
さて、パウパトロールという題名の通り、物語は犬パトロール隊が人、動物助けをするといったものだ。毎回エピソードでは何かトラブルが起こり、犬のパトロール隊が出動、市民や動物を助けるといったストーリーになる。そこに犬のまとめ役リーダー、日本語バージョンだとケント君という10歳の少年がいる。
今回は娘とパウパトロールをみていて私が感じた10歳ながら素晴らしい彼のリーダー力を紹介したいと思う。これが理想の上司の姿だな、と個人的には考えている。

ケントのリーダー力

1.適材適所の人員(犬員)配置

物語の中で、子犬たちには各々の特徴に合わせた車両が与えられている。トラブルに応じてケントが犬たちに指示を出し出動決める。犬たちのモチベーションは高く、名前を呼ばれるのを待ち遠しく待つ様子が描かれているのが印象的である。無駄な人員配置は意味はない。なるほど、本当に必要な時に出動した方がモチベーションアップに繋がる。ケント君は適材適所に人員(犬員)を配置する能力も素晴らしい。

2.どんなトラブルがあっても決してイライラしない

ケント君は依頼があるとどんなトラブルでも冷静に対応し解決に導くのである。イライラしたり、冷静さを欠く様子がないのだ。難しい案件が来たり、余裕がなくなるとイライラしがちになり、そんな時には感情をコントロールするのが難しくなるのが人間というものである。しかしリーダーとしてはそこを冷静にならないといけないのだと、勉強になる。

3. 失敗しても「今度から気を付けよう」と次に繋がるアドバイス

時々犬たちが失敗することがある。その時のケント君は「これはこうだったね。今度から気を付けよう」ときちんと注意をしながらも、相手のモチベーションを下げないような、次から気を付けようといった言葉を付け加える。なるほど、注意するときはこうするべきだな、と子育て中の自分自身も参考になる。

4.危険な場所は自ら偵察

危険な案件だとケント君が感じた場合、必ず自ら出向いて場所をチェックする。犬たちを危険にさらさないようにという配慮が伺える。そしてどの犬が出動するか、どのように作業するか指示を出すのである。ただ、危険ではないと判断した場合では遠隔で指示が出る。リスク管理、スピード感の判断力が素晴らしい。

5.適材な人員(犬員)を配置したら適切な指示送り

リーダーとして重要な役割、犬員を配置したら犬の意見も尊重、主体性を大事にしながらも重要な部分では適格に指示を出す。追加犬員が必要な時などは速やかに指示が出るのだ。

6.部下(犬たち)からの絶大な信頼

このような素晴らしいリーダー力を発揮するケント君なので、犬たちからの信頼は厚い。リーダーを信頼できないと組織はうまく回らないのはやはりどこでも同じだと思う。

7.ミッションが終わったら時々ご褒美

毎回ではないが、ミッションが終わったらご褒美がある。この力加減も重要だと思っていて、毎回ご褒美があればご褒美が当たり前になってしまう。少なすぎず、多すぎず、時々ご褒美というのもモチベーションアップに重要なのだと思う。

まとめ

働き方改革が始まり、日本でも「パワハラ」「セクハラ」などの取り締まりなどが行われるようになっているが、いまだに昭和の「根性精神」が根強く残る会社も多くある。先日報道されたベトナム人技能研修生に対するいじめも氷山の一角に過ぎないと想像する。一日も早くケント君のような素晴らしいリーダーが増え、世にホワイト会社が増えることを願っている。

さいごに、パウパトロールの犬は8匹中6匹が雄犬なのだが、力仕事、危険な仕事、身体をはって人助けをするというとはやはり男の仕事のイメージが強いのかな、と。雌犬2匹、少し比率が低いなとは思いながらも、力仕事は男性にはかなわないし。男女平等とはなんぞや。。自分自身の考え方に課題を残しながらも、ケント君は素晴らしいリーダーであり、パウパトロールは最高の教育アニメだということはお伝えしたい。


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