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毎日1°西に移動する星々

この時期になると夜8時から9時頃の宵の口、東の空にこと座の「ベガ」がはっきりと輝いています。地球から見える恒星の中で5番目に明るい星となります。

6月のこの時期ベガはとても見やすい高さにありますが、この星は1ヵ月後には30°程上空に移動してしまいます。例えば同じ8時でもこれだけ高くなると見える角度が違ってきます。これは地球が太陽の周りを回る公転を行っているためです。

ご存じのように地球は太陽の周りを1年間12ヵ月掛けて公転しています。ベガは太陽系から見るといつも同じ方向に輝いています。夜中の0:00は太陽と真反対を向いている地域のため、この星の見える位置は同じ0:00でもずれていきます。

このずれは1年12ヵ月で360°となりもとの位置に戻ってきます。ということは1ヵ月あたりのずれは30°ということになります。星は東から昇ってくるので毎月30°斜め右上の西に進むことになります。より細かくみると1日に約1°ずれていきます。

たかだか1°と思ってみても1ヵ月で30°移動し、3ヵ月も経つと90°となり季節が1つ進みます。ベガをはじめとする「夏の大三角」もあと2ヵ月もすると空高くに昇り真夏の到来を告げます。

星の移動を意識して3ヵ月毎に区切って季節の星座を追いかけてみるのも夜のちょっとした楽しみになります。

「ベガ」について


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