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アベラール

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12世紀の神学者・哲学者・修道者のアベラールについて
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#聖書

「ロマネスク世界論」 池上俊一先生による修道院の説明

「ロマネスク世界論」 池上俊一先生による修道院の説明

 池上俊一先生の「ロマネスク世界論」名古屋大学出版会1999年 は当時すぐ買って読んだと思うが改めて現在アベラールとエロイーズのレポートを作成しつつ読むと、こちらの理解も深まり先生の本も素晴らしい内容を持っていることがわかった。
 アベラールとエロイーズ、偽ディオニシウス、カッシアヌス、ベルナール、ベネディクト修道院規則などとの対応を少しメモしておこう。後の便利さのためである。ベルナールが修道院長

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中世キリスト教修道生活の核心その3 禁欲1 ChatGPTでアベラールとエロイーズ

中世キリスト教修道生活の核心その3 禁欲1 ChatGPTでアベラールとエロイーズ

前回は序論 ー禁欲・自己放棄・沈黙ーの列記でした。

 上記で禁欲・自己放棄・沈黙についてアベラールの冒頭を確認しました。今回から本論です。
アベラールが掲げる修道の核心である3点の禁欲・放棄・沈黙について評定すべき修道院規則の確認、そして今回はそのうち一つ目の禁欲(Continentia 節制・禁欲)について検討しよう。

アベラールの主張を確認 

前回、節制・禁欲はルカ伝12の35の腰に帯を

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イエス・キリストの磔になった時刻は?ChatGPTでアベラール

イエス・キリストの磔になった時刻は?ChatGPTでアベラール

ピエール・アベラールは11ー12世紀の神学者・哲学者で「アベラールとエロイーズ」(岩波文庫、畠中 尚志 訳と沓掛 良彦 (翻訳), 横山 安由美 (翻訳)の2冊ある。)で有名。アベラールは当時の最先鋭の論客で次々と先輩学者を論破し有名になった。家庭教師先のエロイーズという親戚筋の女の子に子供を産ませてしまい、激怒した父親の手下に睾丸を去勢されたらしい。その後は修道院に指導者として名を馳せるが、エロ

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