宮沢賢治と宇宙(63) SLは天の川を目指す
蒸気機関車(SL)の車輪
先日、福島県の会津若松駅でSLの車輪を見た話をした。C57式蒸気機関車の車輪だ。
実は、この一週間前に金沢駅で、別の蒸気機関車の車輪を見た (図1)。こちらはC58式蒸気機関車の車輪だ(図2)。
ここ数日、仕事で出掛けていたが、昨夜自宅に戻った。帰路、新幹線の車中で考えた。「新幹線の車輪は大きいのだろうな。」考えてみれば、新幹線の車輪は見たことがない。車両本体で覆われているので見えない。駅のホームでも車体の動力部分はホームに隠されている。
そんなことを考えているうちに、宮沢賢治の童話『銀河鉄道の夜』で、天の川の中を走る銀河鉄道の車輪が気になった。蒸気機関車の車輪の直径は、ゆうに1メートルはある。銀河鉄道の車輪もそのぐらい大きかったのだろう。
車輪が回る。ちょっと、天気輪に絡んでくるような・・・。そんな気がした。
銀河鉄道の車輪が天気輪?
町外れの丘から天の川に旅立った銀河鉄道。そこには天気輪の柱があったという。
「ひょっとしたら銀河鉄道の車輪が天気輪なのだろうか?」
こんな突拍子もないアイデアが湧いてきた。これが前回のnoteのエッセンスだ。今回はもう少しわかりやすい図を作ってみた(図3)。
「天」の川に向かう蒸「気」機関車の車「輪」
天気輪の柱には「気」の文字が入る。思案のしどころだが、うまいアイデアがある。
「天」の川に向かう蒸「気」機関車の車「輪」。
こうすれば、「天気輪」になるのだ。この場合、銀河鉄道そのものが天気輪の柱の役割を果たす。
このようなアイデアは聞いたことがない。今まで誰も提案していないのであれば、ひとつの説にはなる。可能性のひとつでしかないが、私のメモ帳には書き残しておこう。
誰も思いついていないアイデアに出くわす。仮に正解でなくても、オリジナリティはある。そこに、面白さを見出す。これが研究者の楽しみである。
なお、今回のnoteは「宮沢賢治と宇宙(62)」の補足です。
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