大学1年 秋⑤なんだかんだ毎日ドタバタしていて気付いたら彼女が出来ていた日
ちーさんとデート。
と言っても対して遊び方も知らないガキんちょな僕は、ちょっとお買い物に行って一緒にごはんを食べたりカラオケに行くくらいしか頭に浮かばない。
でもこの日はいつもと違った。
僕が料理好きだという話から、手作りのごはん食べてみたいという話になって、うちに来ることになった。
ちーさんは寮で暮らしてたから門限がある。
それまでは22時には必ず帰らなきゃ行けないと行って早めに帰るようにしていた。
無理はさせたくない。
でも、少しでも長くいたい。
帰したくない。
部屋で食べて飲んで、音楽を聴いてだべって
そしてふと目があって会話が止まる。
音楽が流れてるのに突然無音に感じる。
どちらからともなく、ゆっくりキスをした。
やっぱり、何度見てもめちゃくちゃ美人さんだなぁと思う。
あれ、なにこれ。俺死ぬの?幸せすぎて死ぬんでないのコレ?
柄にもなく緊張しまくったせいか、バカみたいなワードがひたすら頭をこだまする。
この日、初めて一緒に朝を迎えた。
ちーさん、大人だなぁ。
一晩中、そんなことを考えていた。
そして、僕に彼女ができた。
レストランのキッチンのバイトは変わらず続けていて、皿洗いからレベルアップした僕はサイドメニューも任せてもらえるようになりだした。
バイト先は夜中の2時まで営業だったけど、家まで歩いていけるくらいの距離だったし深夜もたまにシフトに入るようになっていた。
夜勤は時給も高いし、ちょっとずつ収入も増えていい感じだ。
北海道はとにかく広い。
どこまでも行けるような気がして、たまにある道路の段差にお尻を浮かせながら青いカブちゃんを乗り回す毎日となった。
ちなみにガソリンメーターの見方がわからなくて、タンクが空なのに走ってたらちょうどでかい交差点で燃料が切れて、バイクを引きながらダッシュでガソスタに向かったのはいい思い出。
この頃は1リットル100円前後だったので、カブだとタンクを満タンに入れても500円もしなかった。
しかも燃費も半端なくいいから1ヶ月以上持つ。
カブすげー!
マジでカブサイコー!
貸してくれた先輩にはマジで感謝しかないわ。
ちなみにこれくらいの時期になるとカヌー部では同学年がくっきり2つのグループに別れていた。
僕のほかに、イケメンのっち、高校から一緒のヤンキー、あとはギャル全員等で構成されるteam Jさん。
もうひとつはガリガリのいそん、いそんと幼馴染のあっきー、ぽっちゃりで地元民の36など、よく部室にこもってゲームをしてるらしいメンバーで構成されてる部室組。
正直この頃は部員も全部で50人以上いるし、同学年の同じ部活のメンバーだけど部室組の人たちは名前も知らなかった。
まさかこれから1年後には号泣でお別れをするくらい大の仲良しになってるなんて思いもしなかったけど、その話はまた今度。
人生、なにがあるかわかんないもんだよね。
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