高校1年 春①高校生活は理不尽からはじまる
でかい。そして坂しかない。
これが高校を外から見た最初の印象だった。
推薦入試で自己推薦文を白紙で出すというミラクルを起こしておきながらも、無事一般で入学。
家から4つも市町村を跨いだ高校は、乗り換えも合わせると1時間10分の距離。
1時間に1本しか電車がない田舎のために朝6時15分に家を出ないと遅刻という痺れる枷を背負いながら
GW前には一面が咲き乱れると噂の、未だ茶色い桜並木を横目に僕は急な坂を登って学校への道を進んだ。
ワクワクもあり、不安もあり。
いや、