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愛と青春のトップガン

先日、話題の映画を観てきました。

こんなムネアツ感、「ボヘミアン・ラプソディ」以来でしょうか。

トップガァァァァーーーーーン!!!
マーヴェリックゥゥゥーーーー!!!

日本人のほとんどが観たとまで言われた前作から36年。マーヴェリックが帰ってきました。
アラカンとは思えないトム・クルーズ、ぱねぇ。

最初は、映画館で観るつもりはありませんでした。
前作は確かに面白かったけど(注1)何度も観るほどじゃなかったし(注2)、まぁ配信になってからでもいいか。
なんて余裕かましてました。

そんな時、遠方に住む友人が観たようで、面白かったという感想LINEが届きました。
Twitterでも好評の嵐。
さすがに気になります。

一旦火がついたら待てない私の心。その夜観てきました。

なんかすごかった!
もう語彙は行方不明です。

伝説的なオープニングの映像が素晴らしい。
朝焼けの空母艦上。黙々と作業をする隊員たちのハンドサイン。
そして名曲「デンジャー・ゾーン」と共に飛び立ってゆく戦闘機。
1時間くらい観ていたかったです。

かなり以前に一度観ただけですからさすがに忘れているところも多かった(注3)けれど、いやもう本当に面白かった。胸が震えました。

音楽もいいし展開もいいし空中戦もすごいしトムもかっこいいしトムもかっこいいしトムも…。
そして、映像の美しさと言ったら。

スクリーンの端から端まで音速でぶっ飛んでいくF-18。
滑走路の横をバイクで疾走するマーヴェリック。
眼福ものの半裸ショー、もとい、ビーチフットボール。
どこでスクショを撮ってもポスターになるような、練りに練られたCMのようなPVのような美しい構図ばかりです。

終わって涙を拭きながら席を立とうとしたら、斜め前の男性も泣いているようでした。わかるよ。わかりますとも、同志よ。

ところが。
私は重大なミスを犯していました。
ミスというか、ありえない勘違いです。
賢明な皆さまはすでにおわかりかもしれません。

帰宅して余韻に浸っているとき、私は気づいてしまったのです。
前作「トップガン」を観ていなかったことを。

気づくチャンスは何度もありました。
映画が始まってから、
・こんなゴリゴリの戦闘ものだったっけ?
・ピート?そんな名前だったっけ?
・グース?誰それ?
・アイスマン?誰それ?
などなど、私の頭の中は「???」が増えていきました。

それでも私は観ていることを疑いもしませんでした。古い映画だから忘れてるんだろう、と。
恐るべし正常バイアス。

気がついたのは主題歌のおかげでした。
前作のラストで流れたあの有名な主題歌は使われなかったんだな、と思った時でした。
あの曲、なんていったっけ?
ああそうだ、愛と青春のなんとか…。

「愛と青春の旅だち」だ。

…なんだと?

そうです。私が観ていたと思っていたのは「トップガン」ではなく、「愛と青春の旅だち」だったのです。(ニテマスヨネ?)
なにが前作は確かに面白かったけど、だよ(注1)。なにが忘れているところも多かった、だよ(注3)。観てないんだよおまいは!
おまけに「愛と青春の旅だち」に対しても何度も観るほどじゃないとか(注2)ディスってしまいました。全方位に土下座してお詫びいたします。

今朝、私は配信で「トップガン」を観ました。
そして思い知りました。こんな面白い映画を36年も観ずに生きてきてしまったことを。

前作と今作は、こんなにも呼応していたのか。前作の半裸ショーはビーチバレーだったのか。
もちろん観ていなくても楽しめるけど、観ていれば何倍にも楽しめたはずです。

というわけで、「トップガン マーヴェリック」をもう一度観に行くか、私は迷っています。


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