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【ネタバレなし】『パラサイト 半地下の家族』見て!!

 『パラサイト 半地下の家族』、大大大傑作でした。

 パンフレットの1ページを割き、「ポン・ジュノ監督からのお願い」と題してまでネタバレを防止したい制作の思いも頷ける。そんな先読み不可能なエンターテイメント作品としての一面もあり、韓国の(日本にも通ずる)格差社会とその階層間の交わりを眼差した批評的な一面もある。

 コミカルでありながら洗練された脚本にみるみる巻き込まれ、痛快・緊張・驚き・寂寥・怒りと気づけば感情をぐちゃぐちゃにかき回されている、そんな映画としてのオーソドックスな楽しみがあり、また「映画っていうメディアで〇〇をキーに持ってくるんだ!」と唸らされるひとつの新しい体験でもあった。

 ぼくは撮影や脚本の妙がどこにあるかと問われてスラスラと答えられるようなシネフィルではないし、どんな作品がパルムドールにふさわしいかなんてさっぱり分からない。それでもなにか「とんでもない映画に出会ってしまった」という余韻があった。

 とにかく早いところ劇場で見てほしい、それから喋ろうと友人知人にふれて回りたい。2020年のそんな作品の一本目は疑いようもなく『パラサイト 半地下の家族』だ。

 というか、ぼくはタイミングが悪くて昨年末の先行上映で見ることが出来なかったけれど、そのタイミングで見た人たちはまぁ優越感モリモリだったろうなと軽く嫉妬している。とはいえ、そのぶんネタバレへの戒めもきつかったのだろうが……。

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