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「あっという間に過ぎる毎日だからこそ、少し時間をかけて料理を楽しんでほしい」

「lilo」デザイナー・インタビュー
古谷阿土

従来の鋳物製ダッチオーブンの半分以下の軽さで、毎日の炊事に扱いやすい。高い遠赤外線の効果で、食材本来の旨みを引き出してさらに美味しくしてくれる、陶磁器製のダッチオーブン「lilo(リロ)」

最高品質の耐熱陶土と特殊な釉薬を組み合わせたことで、これまで私たちが知っている繊細な陶磁器のイメージを覆す耐久性と使いやすさが自慢の調理道具です。

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一般的なダッチオーブンが、フタの重みで密閉することで蒸気を閉じ込めて無水調理をするのに対して、この「lilo」 は、高い蓄熱性と遠赤外線効果を使って360度から食材に熱を伝えることで調理をするため、鍋やフタを厚く重くする必要がありません。

鍋とフタの隙間から適度に蒸気を逃がして、鍋の中の蒸気圧を過度に高めないことで、食材が煮崩れにくく、野菜はちゃんと形と食感が残って旨みが流れ出てしまうことなく凝縮。お肉やお魚は遠赤外線の輻射熱により柔らかくジューシーに、お米は艶があり一粒一粒が立って、口の中で香りと甘みが広がります。

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冷凍から電子レンジ、オーブン調理に対応し、キャンプシーンでは焚き火、炭火調理のほか、フタはグリルパンとして使えるなど、様々なシーンで使い勝手の良いダッチオーブン「lilo」。

この新しい調理道具を設計した、信楽の陶器屋の3代目でもある、道具デザイナーの古谷阿土さんに、「lilo」で使われている耐熱陶土との出会い、そして機能美のデザインについてお話を伺いました。


「lilo」については、こちらの記事でご紹介しています。


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「lilo」道具デザイナー 古谷阿土さん


この道具をつくる、きっかけとなった出来事を教えてください

私の家は信楽の陶器屋で、私はその長男として生まれました。この耐熱陶土に出会ったのは、私が高校生の頃でした。陶磁器のデザインをしていた両親が、素晴らしい耐熱陶土があるとお鍋のサンプルをもらってきて自宅で使っておりました。

このお鍋はとても軽量で、火から下ろして食卓に並べても料理がずっと温かく、そしてなぜか他のお鍋で作った料理より美味しく感じました。その当時は「すごいもんがあるんだな〜」と感心しておりました。大学生になったある日、このお鍋を作られている窯元さんが窯を閉じられるという話を耳にし、手仕事の厳しい現状をこのとき初めて感じました。

改めてこの耐熱陶土の技術を勉強すると他にはない魅力があることがわかり、今回この技術を後世に残すために、技術継承、生産体制の再構築、今の生活に溶け込むリデザインして、「lilo」が生まれました。

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この道具で使われている素材について、エピソードはありますか?

できるだけ一つのギミックに機能集約し、タイトにデザインすることを心掛けました。お鍋というとても使用用途の広い道具だからこそ、デザインの加飾を試みると無限にできてしまいます。しかし、その加飾はあくまでもデザインする側のエゴでしかありません。様々な加飾の要素を机の上に並べ、そこから使い手から真に必要とされている機能のみを残すことを心がけました。

そうすることで、煮る、焼く、蒸すなどの使い方をするときにはとても心地よく使え、その上で、使い手の工夫次第で無限大に使用用途が広がるような道具が生まれました。

また、手仕事の高い技術の上で成り立っている道具ですので、「作りやすい」というところにもこだわりました。デザインがシンプルであればあるほど、少しのブレや歪みが目立ってきます。

ひとつひとつ丁寧に手で作られているからこそ、そのブレの発生源をデザインの段階で極力排除するべきだと考えています。作り手さんが気を揉むことなく、安定して作り出せるものを目指しました。


AssistOnのお客様にメッセージをお願いします

日本の手仕事の技術から生まれた「lilo」の道具を通じて、身の回りにある道具たちの美しさや、素材ひとつひとつの味の素晴らしさを感じるきっかけをご提供したいと考えています。

忙しくて、あっという間に過ぎる毎日だからこそ、少し時間をかけてこのお鍋を使って料理を楽しんで頂くことで、どこかほっと落ち着くような感覚を感じていただければと思います。

「lilo」の詳しい情報と購入はこちら


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