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心理職のための楽しく学ぶ感情理論研修会~感情理論から見たカウンセリング~

 臨床場面で感情を取り扱った経験がないというセラピストは、おそらくいないのではないだろうか。しかし、ケースを振り返る中で、「自分はクライエントさんの思いにどの程度寄り添えたのだろうか。」と不安になった経験がある方は少なくはないはずだ。
 こうしたセラピストの困り感の一助となるべく企画されたのが本研修会である。

〇目的は『カウンセリングの中における目標の明確化』

 今回の研修では感情理論を学ぶことを通し、日常の臨床場面においてクライエントに寄り添っていく中で、焦点を当てるべき感情はどれか、どのような介入が有効かということを、感情のレンズを通してみていこうということがテーマとなっている。

〇感情理論って何?

 そこで改めて『感情理論とは何か』と問われると、ふと立ち止まってしまう。
 今回の研修における感情理論の軸におかれているのは、フォーカシング、感情焦点化療法、加速化体験力動療法という3つの心理療法である。
 フォーカシングとはご存知の方も多いと思うが、ユージン・ジェンドリンによって創始された身体の内側で起こる体験に触れていく心理療法である。その体験的なアプローチに、感情理論や効果研究の知見を統合したのが、グリーンバーグが創始した感情焦点化療法(Emotion-focused Therapy:EFT)だ。

そして、本研修会で感情と共に重視されているのは「関係性」という視点である。セラピストはただクライエントの内的感情だけを取り扱うのではなく、その感情が生起する関係性も含めての見立てが必要となる。その関係性について着目している理論が、近年注目を集めている加速化体験力動療法(AEDP)である。加速化体験力動療法は感情理論と愛着理論を基盤としている心理療法で、人は安定して安心できる対人関係においては感情のコントロールを適切に行うことができ、自己や他者に対して柔軟にコミットできるという愛着理論を土台とし、治療関係の中で、クライエントの孤独を和らげ、感情面の癒しを通して変容をもたらす技法である。

 本研修では、これらの心理療法を統合的に行ってきた講師の臨床経験から「カウンセラー自身への気づき」の視点と、「感情への焦点化」の具体的な方法を、理論的な講義に加え、動画を使いながら体験的に学ぶことが出来る。
 今回の実習で使用する動画は、ファッション雑誌vogue.Japanが作成したものを使用するという、なんともユニークな企画でもある。
心理職の研修でファッション雑誌社が作成した動画を使うという視点は、斬新でかつスタイリッシュでもある。こうした今までに見たことがないという新奇性も本研修の見どころの一つである。

〇カウンセリングとは自他を幸せにする生きるための知恵

 感情理論のエッセンスがギュギュっと凝縮された本研修会の講師を務めて下さるのは、2020年春に自由が丘カウンセリングオフィスを開業された山内志保先生

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Emotion-focused Therapy (EFT) level1 Therapistであり、Accelerated Experiential Dynamic Psychotherapy (AEDP) level2 Therapistを取得され統合的心理療法をベースとした臨床を行われている。
また臨床場面での実践のみならず、心理臨床学研究や学術雑誌:臨床心理学の第20巻(2020年7月発売)にも論文を掲載されているため、実践と研究の両側面から先生のお名前をご存知の方も多いだろう。

「人は人にこそ癒される」という臨床家としての強い信念、そして、カウンセリングの技術や知識は「自分も周りも幸せにする生きるための知恵」と語られる、あたたかで、どこか凛とした佇まいを感じる臨床哲学を持たれた山内先生が講師の本研修会。「感情というレンズを通してケースを見ていくと、その中でなにが生じているのか、カウンセラーは何をすべきなのかがクリアに見えてくる。クライエントに変化をもたらす感情の力を、実感していただく機会になれば」という言葉からは本研修に対する先生の熱い思いが伝わってくるのではないだろうか。

 この研修会を通して、臨床場面のみならず、参加者の皆様ご自身が自身の感情に向き合う良い機会となることを願ってやまない。

【研修会詳細】
11/29(日)13時-15時(録画視聴期間 12/6~1/3迄の1ヶ月)
当日参加/録画視聴 3500円
※両方 5500円 +PDF配布 500円
※ご友人紹介チケット500円引き(両名とも)

対象:カウンセリング従事者や学ぶ大学院生
場所:zoom

申し込みはこちら

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