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天気予報の恋人

このタイトルで、先に「曲」が流れてくる方がどれほどいるのだろうか。

「先に」といったのは、ネット検索をかけると、先にドラマの「天気予報の恋人」が出てくるからだ。

タイトルの「天気予報の恋人」はチャゲ&飛鳥の楽曲の話。このメロディが頭に先に浮かんだ方とは是非お友達になりたい。

私は、一人で外出するときはほぼ音楽を聴いている。それが5分10分でも何かを聴きながら歩く。

これは中学ぐらいからのクセみたいなもので、当時は死ぬほどお小遣いを貯めて買ったKENWOODのウォークマンで、せっせと編集しまくった「マイカセット」を聴いていた。それが高校ではCDプレイヤーになり、大学ではMDになり、社会人ではiPodになり、今ではiPhoneとなっている。

結構色々なプレイヤーを使ってきたが、常に「シャッフル」(当時はランダム機能といっていたかも)を使うということは共通している。

ランダムとは言っても、自分の好きな曲ばかり集めているのだから何が流れても問題はない。問題があるとすれば「滅多にかからない曲」というのがあるということだ。

長旅をするならともかく、ちょっとの外出ぐらいだと曲を聴くと言ってもせいぜい2、3曲。

今のように何千曲も端末に入る時代だと、なかなか再生されない「埋もれたお気に入り」がでてくる。

たまに流れると自分で入れておいて驚くこともある。

まさに今日流れてきた曲がそうだった。

「天気予報の恋人」

昔の曲ほどイントロで「パンッ」と当時の記憶が蘇る感覚におちいる。

懐かしく聴きながら、ふと、もしかしたら今はこの歌詞は成立しないのかな、、などと考えてしまった。

この曲の大好きなフレーズが、一番の出だし。

君の愛は信じてる 天気予報くらいにね

この曲は1989年のアルバム「PRIDE」に収められた一曲。

当時の天気予報の精度は、当たるも八卦当たらぬも八卦的なところがあった。

「君の愛は信じてる」としながらも「天気予報くらいにね」とその「信じてる」に不安要素を付け足すところがシンプルに上手い。

ところが、これを今の時代に合わせてみるとどうだろう。いまや天気予報は「結構高確率で細かく当たる」ものという認識ではなかろうか。

つまり、今の時代にこのフレーズを歌うと「信じてる」をさらに裏付けるエビデンスとして「天気予報くらいにね」を足したという感じになるのかもしれない。

例えば、スマホが一般的になってしまったせいで「すれ違いのドラマ」や「推理小説」が作りにくくなったように、文明や文化の進化が変なところにギャップを生んでいるように感じる。

あの素敵な言い回しも、いまの若い子には違うように映るのかもしれないと思うと少し寂しさを覚える。

また、当時のデートいえば「車」は必須だった。
だから歌詞にも

いつも片手でハンドル 君の手のひらサンドイッチ

きっとハンドルと反対の片手は彼女と握ってるんだろう。こんな言い回しも時代なのだろうか。

今は男が車を持つ、は必ずしも「ステータス」ではない時代。もしかしたらドライブデートなんて、メジャーではないのかもしれない。

しかし、どの時代も変わらぬ心理もある。後半から

綺麗な人だねと言われるたび 不安だよ

とか

どんな風に君を閉じ込めても 
伝えたい言葉はひとつの繰り返し

とか、結構女々しいとも取れる歌詞が続く。

そう。

これが男心(笑)

いや、女々しいからね、基本、男なんて。

ずーっと嫉妬してる生き物だからね(※個人差の感想です)

でも、この辺りの書き方が絶妙。メロディもいいし。
これで、シングルカットされてないんだから驚く。

たしかこの時、「LOVESONG」とか「WALK」などバケモノ級の楽曲が売れていたので「天気予報の恋人」はアルバムに収録となったようだが、のちにCMで使われたりドラマで使われたりしたらしい。

ぜひ、一度は聞いてほしい一曲。

以上、本日の日記終了。

さて。

本日の天気予報は

大雨。。

きっと今日も精度の高い予報なのだろう。

これ以上、災害が広がらないように祈りながら、今日の帰りも「シャッフル再生」で懐かしい一曲がかかるのを期待して帰りたいと思う。

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