詩 _ 「角砂糖」
誠実さを言葉だけでふりまいて
奇妙な笑顔で上から見ている
その人たちのあしもとには積み上げた角砂糖
目をこらしてみても
自慢だという宝石は
暗くてよくわからない
倒れそうなぐらい
積み上げていくのは
何が楽しいのか
想像力を働かせてみても
悲しくなるばかり
角砂糖は少しずつ欠けていき
グラグラとあしもとを不安定にしはじめる
落ちてくるかけらで
甘い紅茶をいれよう
そして大切な人の話に
同じ高さで耳を傾ける
もう見えなくなった角砂糖の山のうえ
見上げることはもうしない
かけらはぼくらのあしもとを照らす
きらきらと
かけらを皆で分け合い
ぼくらの明日はやさしさでつながっていく
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