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どうやって生きていくのかわからないけれど、わたしは

挫折したことはありますか?
友人が就職試験の面接で聞かれたという。
わたしだったらなんて答えるだろう。
すぐに考えてみたけれど、幸か不幸かわたしには大した挫折経験などないなと思った。悲しいことや苦い経験はそれまでにもあったけれど、果たしてそれは挫折なのか。そもそも挫折に大小はないよ。心がうるさくなったので封じ込めてその場で考えるのはやめにした。

数年経って思う。わたしにとって就職活動はひとつの挫折経験かもしれない。
幼い頃からオフィスで働く想像が上手くできず、大学4年になってもふんわりしたまま直感でいいなと思う企業に応募した。面接で同じようなエリート話をする同級生に嫌気がさし、ありのままぶつかって惨敗。若い。ありのままはいいのだけれど、受け取ってもらうための努力はしたほうが良い。目の前に同じものがふたつある時、綺麗にラッピングされたものと雑に置かれたものどちらを選ぶかなんてよっぽどのことがない限り答えはひとつだ。

ご縁があって入社した会社を1年半で退職し、今は京都の小さなデザイン事務所で珈琲を淹れたり文章を書いたり静かな時間を過ごしている。どんどん先に進む友人たちやお金のことを考えて不安に襲われる夜もあるけれど、わたしはまだ明るい未来を諦められないようで、どうにか踏ん張っている。そして年を重ねた時にこの日々をどう振り返っているのか楽しみでもある。取り留めのない日々をここに記すわたしを誰かに見ていてほしい。そんなエゴもある。数年経ってもわたしはまだまだ若いようだ。

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