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オンライン


さっきニュースでオンライン法要なるものがあると知った。
このご時世で人が集まることになるのはまずいということで、パソコンなどの端末スクリーン越しに執り行われている例があるということのようだ。
故人を忍ぶにはなんだか不十分な気がするけれど、これもまた一つの形として残って行くかもしれない。

娘の大学も夏休みまでオンラインでの授業ということが決まり、PCに不慣れなせいか、不安を抱えながら準備を進めている。
なんと言っても、今まで先生からの音声での説明、紙ベースでの学習中心だったところが、いきなり全て非対面、オンラインということになっている訳だから、まず導入説明してからが、すべて取説的文章を一つ一つ読まなければいけないという訳で、音声での説明に比べれば漏れはないかもしれないが、いちいち時間はかかるようだ。

娘は小中学校は公立でPC関連の授業はごくわずか。
年代的にコードのことも習っていないし、高校は私立に進んだけれど、それでもIT系のことを学ぶ機会は少なく、授業でPCやその他の端末を使うこともほとんどなかった。
ところへ、〇〇をダウンロードしてください、サインアップが必要です、課題はPDFで管理サイトへ提出すること、などなど。
娘からしたら、どういうこと?となってしまうことばかり。ネット検索で調べものをするときもスマホだったし、家のPCはよほどのことがないと触っていなかった。もちろん、情報というカテゴリーの授業では小学生の時からパソコンは触ってきたから、タイピングもできるし、極々基本的な操作はわかる。
しかし、考えてみれば学校側から出される宿題など、提出物は原稿をソフトコピーでと指定があったことはなく、全部手書きで紙で。だったのではないか。

いや、これはまずい。
今更ながら、もう少し前に自分のPCを買っておいてあげればよかったと思った。
であったなら、もうちょっといろいろ知っていたかもしれない。そして、日本のIT教育が遅れているというのはなんとなく知っていたけれど、こういうことも含むのではないかと思う。
今はどうなんだろう、私立の学校では一人1台ずつ端末購入が必須のところもあるようだが、まだまだ高校でもPCを使用するのが普通にはなっていないところが多いのではないだろうか。

そして、もしオンライン体制でなければ、周りの友達に聞いて、その場で同じ画面を見て、パッと教えてくれる親切な子がいたかもしれないが、今は些細なことも自分一人で解決するしかない。
それも友達にはチャットツールで写真送って、それを見ながらハンズフリーで会話説明。で済むことも、専用サイトや学校への問い合わせはメールでとなっていたりして、うわーなにこれめんどくさ!と仰天していた。

でもこれ、大学生だからなんとか自分でという気にもなるだろうけど、小学生なんかは授業中にちょっとしたことを友だちに聞けなかったり、となりの子が開いているページを見たりすることができなかったらすごく大変じゃないかな。少なくともボーッとしてるわたしだったら困る。
大人でも、ミーティングで、ほんの一瞬、集中が途切れていて、今なにを話しているかわからなくなることがあって、そんな時は周りにいる人の手元を見るとか、今どこ?とそっと聞いて助けてもらうのに、いちいちZoomで、いま何ページの何行めですかと声上げるのはちょっと気がひける。
全員が取りこぼれず授業について来れるようにするのは、特に小学校の先生なんかでは意識していることだと思うけれど、これは今までよりさらに骨が折れる気がする。ゆっくり話すことや、何回も言い過ぎかなと思っても、なお重ねてもう一度伝えるなどの配慮が必要になってくるかもしれない。

オンライン〇〇というのが増えて、いつでもどこでも端末さえあれば進められることがきっと多くなる。でもあたりまえだけど、周りに誰もいない。
それでも実際に不自由が起きないようにしなければならないから、せめて高校生のIT力はもう少し底上げしないと頼りないと思った。
まあ、それよりやっぱり、実際に顔付き合わせてのミーティングが恋しい。というのが先に立つわたしの方も、いろいろ更新しないといけないのかな。





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