さよならハイヒール

気になっていた靴箱を整理した。
育児休暇後に仕事に復帰してからも長い間ヒールのある靴はほとんど履かなかった。
子どもが一緒でも、そうでなくても、急に走る必要が出てくるからだ。
子どもが急に走り出したのをつかまえるため。
いってらっしゃいと見送った3秒後に忘れ物に気づいてそれをつかんで追いかけるとき。
出勤時間に遅れそうなとき。
保育園のお迎えギリギリなとき。
独身のときはスカートでヒールのある靴が定番だったのに、それが、スカートは履いても足捌きの楽なロングフレアだけで、たいていはパンツ。そして靴はバレエシューズのようなペタンコ靴か、スニーカー になった。
そして、その快適さを今も優先している。
タイトスカートとハイヒールでカツカツ歩いていた頃はそれが大事だったのになあ。変わるもんだなあ。


今日捨てたのは、ゴルフシューズとスパンコールびっしりのキラキラヒールパンプス、厚底でくるぶしに紐を結ぶタイプの緑のハイヒール。買ったときに、足首に蔦が絡まっているみたいでいいと思ったのを思い出したけど、それがなぜいいと思ったのかは不思議。そして、いつ履いたか分からない黒のエナメルの８cmハイヒール。これはいわゆるピンヒールと呼ばれるタイプ。それから膝上までのキャメル色のロングブーツ、これもヒールの高いタイプ。これはトライしてみてなんとか履けたと感激したのも束の間、ファスナーが全部閉まらなかった。
なんとなく年齢がバレるようなラインナップだな。
しかしまあ、何年捨てずにいたのかと自分でもあきれるばかり。
確かにそんなに履いていないものたちで、デザイン的にも今でも問題なさそうなので、娘に使うか聞いてみたけど、えー要らな〜いとの返事で、いよいよさようならを言うことになった。

さよならーさよならーこれで今日はお別れしましょ。
今日は、じゃなくて、これっきりね。

断捨離を始めるにはGWももう終わりだけど、ちょっとスッキリ。
まだ捨てられないととっておいた数年前には、きっといわゆるトキメキがあったんだろうけど、今回は捨てることができて、そのじぶんの気持ちの変化にも満足。
そして靴箱にスペースができたから、新しい春色の靴を買おうかなあとワクワクしている。