ASDからASDへ。アスペルガーが人が苦手な理由。コミュニケーションの障害はなぜ？
アスペルガー症候群（自閉症スペクトラム障害、ASD）とは、こだわりの強さ、コミュニケーションの障害、感覚過敏などが特徴としてみられる発達障害、と言われていますね。
当事者目線から、この症状について分析してみると、コミュニケーションの障害、こだわりの強さ、感覚過敏はどれも2次障害なんじゃないか、と思っております。
以下に、ASDと定型発達の目線の違いを図式してみました。あくまで私の感覚ですが、ASDの私から見ると、定型発達の人は、自分の真上にそれぞれのドローンを持っているように見えて、私にはそれがないように思うのです。
想定外が苦手、というのは単なるこだわりの問題というよりは、周りが見えない特性、自分を守る俯瞰視が備わってないことから、結果、「周りの出来事に驚きやすい」「刺激に敏感でストレスをためやすい」という特徴が表れているのではないかと思います。
例えば、ASDの私の場合、人に声を掛けられたとき、ほぼ100%「うわっ！」と体を跳ねさせます。学生の頃は、その様子が周りに面白がられ、よくからかわれていました。自閉症はその名の通り、自分の世界に閉じこもりやすい脳で、基本的に目の前の視界しか見えていません。私にとっては、突然人が自分の目の前にテレポートしてきたかのように映ります。だから驚くのです。私は、今でも突然なるSlackの通知やメールには、内心強く「うわっ！」となります。PC,Ipad,スマホ…私の使用デバイスはすべてサイレントモードです。
アスペルガーの脳の特性上、目の前の景色しか常に見えておらず、自分の想定外にパニックを起こしやすい点があります。これは、俯瞰視や客観視、メタ認知、の機能が未発達なことが原因です。
定型発達の場合、大人になるにつれこれらの機能が発達していくのですが、発達障害の場合はそうでありません。
アスペルガーが子供っぽい、自分勝手、わがまま、と嫌われてしまうゆえんですが、私たちの意思ではないのです。俯瞰視がなく、丸裸状態で変化だらけの社会にさらされている私たちは、日々頑張って生きています。
コミュニケーションは俯瞰視ができるから楽しめる
「他者」というのは、自分にとって想定外の集合体ですね。自分じゃないんですから、次に相手が何を発言して、どんな表情や動作をするのか、考えてもわからないですよね。内心、多くの刺激に混乱しているはずです。
ASDは、他者を理解することが難しいと同時に、自分で自分を客観的に見ることが難しいです。そのため、「自分が部下で相手が上司」という関係や、「自分が親で相手が子供」という立場を忘れて、自分の中に湧き出た言葉や感情を、そのまま発してしまいやすい。結果、周りから見ると「えっ？」と驚かれたりします。ほかの人が当たり前に前提として持っているものが、どこかかけているのです。
目的のない雑談、次にどんな反応や言葉が飛び交うのかがわからなく、刺激についていけない。そして、客観視してる同士が交わす冗談や、その人たち同士で通じ合ってる空気というものがわからない。これらのことから、ASDの私たちは人の輪に入るのをあきらめやすくなります。
目に見えない特性である分、なかなか理解されづらい点がやっかいですよね。
ASDの人が社会で楽しく生きる方法
ASDの私からASDのあなたへ、たとえコミュニケーションが難しくとも、自分はもう人とうまくかかわれないんだ、とあきらめないでほしいと思います。
まずは、自分がコミュニケーションで疲れやすい、ストレスをためやすい、という特性をまず自分で受け入れましょう。疲れを自覚しづらい私たちですが、なんか調子が悪いかも、と思ったら、その場を離れることも大切です。
もし、対人ストレスを避けたい気持ちから、人を思い通りに動かしたい、コントロールしたい、という気持ちが出てきたら、できる限りそれは我慢することです。それは、あなたへの悪い評判や、あなた自身の後悔につながる可能性が高いからです。
ASD同士の交流会や、ネット上でのチャット、ゲーム仲間と一緒にゲームをする、という方法でも人とのかかわりを楽しむことができます。推しのYoutuberを推す、などでも、疑似的にコミュニケーションを楽しむことができます。
ちなみに、猫を飼うことで、ASDの孤独感が和らぎ、さらにコミュニケーション能力が改善する、という研究結果があります。
私はいつかふわふわの白い大きな猫ちゃんを買うのが夢です。
こんな感じで、ASDの私からASDのあなたへ、今後も人生がもっと生きやすく楽しくなるような工夫を、共有していきたいと思います。
応援よろしくお願いします。
猫ちゃんを飼いたいので、サポートお願いします！ฅ^•ω•^ฅ