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短編小説集

19
短編小説、増幅中。
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2022年10月の記事一覧

ぐちゃぐちゃねことちゅちゅ

ぐちゃぐちゃねことちゅちゅ

 ぐちゃぐちゃねこの唯一の自慢であったピンクのおはなは薄汚れてきてしまった。
「ああもうぐちゃぐちゃだあ。」
ぐちゃねこは顔を両手で潰してぶつぶつ言っている。ぼさぼさの毛並みがもっと酷いことになる。
 それでもぐちゃぐちゃねこはこの小さな部屋で一番の地位を獲得していた。何故かはわからないけれども。
 ある九月の日に、新しい仲間がやってきた。ぐちゃねこにとっては慣れたことだった。まったくこの人は

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