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Scratchの達人 #12サンプルゲームのご紹介

こんにちは。麻生菜乃(あそう なの)といいます。

2022年12月に「Scratchの達人」を出版しました。この本は、初心者を卒業したScratch使いが、より深いプログラミングができるるようになることを目標とした、Scratchの解説書です。読者が楽しみながら読み進められるように、主に4つのゲームのプログラミングを通して、いろいろなことを解説しています。

今回は本書で作成する4つのサンプルゲームについて紹介します。なおゲーム画面のグラフィックスは、ことりさんに描いていただきました。ことりさん、ありがとうございました。

その1 自機をゴールに移動させるゲーム
 (固定画面・ひとり用)

まずは、簡単なゲームから作ります。固定した画面の中で、上下に動く敵機を避けながら、自機を右下のスタートから右上のゴールまで移動させるゲームです。自機をゴールさせると得点が入って再スタートします。敵機にぶつかるとゲームオーバーになります。

単純なゲームですが、Scratchの座標系からゲームを作りやすくなる座標系への変換、メインスプライトによるスプライトのクローン、自機と敵機の四角形の当たり判定、リストを使った自機と背景の当たり判定、敵機の行動を同時に開始させる方法、スコアの表示など、本書で伝えたい基本的なことは一通りあつかっています。

その2 自機をゴールに移動させるゲーム
 (横スクロール・ひとり用)

サンプルゲーム1をベースにして、背景がスクロールするサンプルゲーム2を作ります。ほとんどのプログラムをサンプルゲーム1から流用するので、かなり楽をして作れます。

自機を上下左右の矢印キーで操作して、スクロールしてくる壁と敵機に当てずにゴールに到着させればゲームクリア、当ててしまうとゲームオーバーです。ゴールに到着すれば終了ですので、このゲームにスコアはありません。

その3 自機をゴールに移動させるゲーム
 (縦スクロール・ふたり対戦)

サンプルゲーム2をもとにして、縦スクロールするサンプルゲーム3を作ります。単にスクロールの方向を変えるだけでは面白くありませんので、ステージを左右の画面に分割して別々にスクロールさせ、二人用の対戦型ゲームにしました。

自機を走らせると、スピードアップアイテムの宝石と、行く手を邪魔する敵機が現れます。先にゴールラインに到着したほうが勝ちになります。

その4 シューティングゲーム
 (縦横スクロール・ふたり対戦)

最後に集大成として、左右の画面が縦横にスクロールする対戦型のシューティングゲームを作ります。左右の中央に表示された忍者(左画面は青い忍者、右画面は赤い忍者)をあやつって、相手の忍者を手裏剣でたおしたほうが勝ちになります。

本書のゲームプログラミングの進め方

それぞれのサンプルゲームは、ダウンロードサイトにおいてあるサンプルプログラムをもとにして、約10段階のステップで完成するようになっています。サンプルプログラムには、途中までできあがっている未完成のプログラムと、完成形のプログラムがステップごとに入っています。

まず最初に完成形を実行して、動きや見た目を確認してから、未完成のプログラムを使ってプログラミングを開始します。未完成のプログラムは70~80%ぐらいできあがっていますので、本書を読みながら手を加え、残りの20~30%を仕上げれば、そのステップのプログラムは完成となります。 

こうしてプログラミングを進めることで、プログラムの流れやしくみを、効率よく集中して理解できるように本書は構成されています。なお、最初からできあがっているプログラムのしくみについても、きっちりと説明しますので安心してください。

動画からも確認できます

4つのゲームは、下のQRコードかURLから動画でも確認できます。(技術評論社様よりご用意いただきました。本屋さんで動画を確認できるよう、QRコードは表紙にも印刷してあります)

https://gihyo.jp/assets/files/book/2022/978-4-297-13220-0/demo.mp4

応用がきくサンプルゲームになっています

これらのゲームの作り方が分かるようになれば、たいていの2Dのアクションゲームは作れるようになると思います。もう一歩先のScratchプログラミングに取り組みたい方は、ぜひご一読ください!

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