Scratchの達人 #9 敵機の配置について
こんにちは。麻生菜乃(あそう なの)といいます。
2022年12月に「Scratchの達人」を出版しました。この本は、初心者を卒業したScratch使いが、より深いプログラミングができるるようになることを目標とした、Scratchの解説書です。読者が楽しみながら読み進められるように、主に4つのゲームのプログラミングを通して、いろいろなことを解説しています。
今回は本書の中で行っている、敵機の配置方法について紹介します。
背景の配置方法のおさらい
ステージに敵機を配置する方法はいろいろと考えられますが、本書では「背景マップリスト」を使って壁を配置したのと同じように、「敵マップリスト」を使って敵機を配置します。
壁のときは、背景マップリストにセットされた値が0ならば壁はなし、1ならば通常の壁、2ならばスタート地点の壁、3ならばゴール地点の壁、というように壁の背景スプライトをクローンして、下図のようにマスに配置したのでしたよね。
また、壁は左下のマスから右方向に順番に配置し、右端まで行ったら、一行上の左端に戻って同じことを繰り返したのでした。
敵機の配置方法
これと同じように、敵機も「敵マップリスト」というリストをあらかじめ用意して、ここにセットされた値をもとにして配置します。0ならば敵機はなし、1ならば敵機のスプライトをクローンして配置、という処理を行うと下図のようになります。配置する順番は壁と同じです。
これを先ほどの背景スプライトに重ねててみると、下図のようになりますよね。ややこしいので数字は消してあります。この方法には、背景の状態を意識しながら敵機を配置できるという長所があります。
付属のマップエディタで、背景と敵の配置を修正できます
本書ではサンプルゲームのプログラムと一緒に、エクセルを利用した簡易的なマップエディタも配布しています。すべてのサンプルゲームの背景と敵機の配置を変更できますので、リストと配置位置の関係をより具体的に把握するのに役立ちます。また、ゲームバランスの調整も手軽に行えます。
敵機の配置方法で困っていませんか?
敵機をクローンする手順や、配置する座標の計算式については、さらに詳しく説明しています。また、これ以外にもいろいろなゲームプログラミングのコツをていねいに説明しています。興味を持たれた方は、ぜひご一読ください!
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