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【タイ飯の穴場🔹その7】80年食堂...都会の真ん中で時間が止まったような空間

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タイにある日本食店は現在4,094店(2020年JETRO調査)ありますが、その中で一番古くからあるのがシープラヤ通りにある「花屋」。創業は戦争前の1939年。

いま考えると不思議な立地ですね。でも戦前はバンコクの中心は旧市街やチャイナタウン付近。タイ最古の舗装道路であるチャルンクルン通りからすぐ近くのこの場所は当時の日本人には便利な場所だったんじゃないかと思います。

でも今回はタイの日本食店の歴史の話をしたいわけじゃなくて、この「花屋」の並びにある老舗クイティアオ屋のお話です。

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店頭には、激渋食堂のお約束、渋さの証、「木枠のショーケース」が鎮座してて、いい味出してます。歴史を感じさせますね。行ったどれくらい使い込んでいるんでしょう。

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創業は「花屋」と同じくらいの80年と言われてます。日本じゃ80年なんて大したことないと思いますが、バンコクができてから200年ちょっとしか経ってないのを考えるとそこそこの老舗だと思います。

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80年前からこの建物だったかどうかは不明ですが、店内はいい感じですすすけてますね。これもお約束ですが古ぼけたシーリングファンも味がありますよ。必要以上に存在感がある店主のおばちゃんがお店んど真ん中に腰を据えているのもいかにもな感じです。

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さっそくバミーナーム(中国麺の汁あり)をオーダーしました。麺を茹で、スープを注いだあとに、ショーケースのトッピングと蒸し器に入ったトッピングを盛り付けて、着丼です。限りなく透明に近いクリアスープがいい感じです。

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このお店はクイティアオケ(ก๋วยเตี๋ยวแคะ)という客家系クイティアオの専門店です。このケ(แคะ)というのがタイ語で客家を意味します。どこがどう客家系かと言うとトッピングする具材に特徴があるんです。

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そのトッピングはルークチンケ(ลูกชิ้นแคะ)と言って豚ひき肉を豆腐で挟んで茹でたもの。中国からはるばるやってきた客家の人が小麦粉が採れないタイにやってきて好物の包子が作れないので豆腐で代用して作ったのが発祥と言われてます。

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小麦粉で作った皮の代わりに豆腐を使うなんていうと、なんだか炭水化物ダイエットメニューのように聞こえるかもしれないですが、何百年も前に中国から移住してきた客家の人の伝統的メニューです。

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穴場度:⭐️⭐️⭐️⭐️
バミーナーム 50バーツ(173円くらい)

お店データ
ก๋วยเตี๋ยวแคะสี่พระยา
クイッティアオ ケーシープラヤー

615 Si Phraya Rd, Si Phraya, Bang Rak, Bangkok 10500
02 266 3712

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どうやらこのお店、今ではあまり人通りの少ない場所にあるためか、廃業の危機にあったそうですが、店主の息子さんが一念発起してSNSに情報発信を始めたんだそうです。そのときに始めたのが下の画像のメガ盛りクイティアオ。これが大成功。TVの取材も来たりして、一気に話題店へとなったらしいです。

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